語学の虎の巻 [書評]英語・外国語学習法 このページをアンテナに追加 RSSフィード

2007/10/16

[]015号「たった3カ月でTOEICテスト905点とった」 20:31 015号「たった3カ月でTOEICテスト905点とった」 - 語学の虎の巻 [書評]英語・外国語学習法 を含むブックマーク はてなブックマーク - 015号「たった3カ月でTOEICテスト905点とった」 - 語学の虎の巻 [書評]英語・外国語学習法 015号「たった3カ月でTOEICテスト905点とった」 - 語学の虎の巻 [書評]英語・外国語学習法 のブックマークコメント

 

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英語・仏語・伊語 トリプル三冠王による

語学の虎の巻 [書評] 英語・外国語学習法  - 015号 -

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■はじめに

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みなさん、こんにちは。寅彦です。

 

中間決算もこれから本番を迎えるのですが既にヘロヘロ状態です。

ということで、勝手ながら来週のメルマガは一回お休みをいただきます。

 

では第15号をお届けします。

 

このメルマガの編集方針につきましては、創刊準備号をご覧ください。

こちらです。

http://shibutora.g.hatena.ne.jp/melma/20070620

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■今週の本 「たった3カ月でTOEICテスト905点とった」吉村達也

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買う??: ★★★★☆

アマゾンの書評の一部にあるように、TOEICの点数を手軽に上げようとして

買うとがっかりします。

推理作家の本ですが、どんでん返しはありません。しかしながら語学習得の

プロセスについての「推理」もあり、目から鱗の記述が多くありました。

 

実行可能度: ★★★★☆

この本で英語の力がつくというよりは、英語に対する接し方、心構えが

変わることで、勉強法が変わると思います。

 

読んで頂きたい方:

「英会話が上達しない」と悩んでいらっしゃる方。

 

「たった3カ月でTOEICテスト905点とった」 吉村達也

ダイヤモンド社 1999.10

アマゾンはこちらから

http://www.amazon.co.jp/dp/4478980438/ref=nosim/?tag=gogakunotoran-22


 

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■内容

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第2章「英会話信仰をぶちこわせ」において、「英会話重視傾向こそが、

英語の不得手な人間をさらに増やす結果になっている、と私は考えている」

と書いています。(63ページ)

「英会話とは、英語技術の集大成だ。だから、それを真っ先に完成させよう

という発想じたいが、めちゃくちゃ考え甘いのだ」(80ページ)

 

それなのに多くの人はいきなり会話をやろうとして挫折し、勉強を続ける

人も会話ができないことで「自分はダメだ」と考えてしまいます。

英会話信仰から離れることで、会話ができないというプレッシャーから

解き放たれ、

1.会話以外のまずやるべき分野に勉強が向かう

2.自分はダメだと感じなくなり、勉強を継続できる

というメリットがあると思います。

 

第5章では、「単語・熟語・文章の垣根無く覚える」というアプローチが

紹介されています。(176ページ)

文法教育での人工的な区切りにとらわれないことで、効率的な記憶して

いくものです。

 

第6章243ページに、マンツーマンの講師による発音指導のことが書かれ

ています。

「発音指導中にOKを出すレベルを、非常に高いところに設定してもらう」

とあります。

これは重要なポイントです。

第2号でご紹介した中津燎子「なんで英語やるの」にも同じような話が

出てきますが、日本にいるネイティブ講師は、生徒の発音が多少(かなり)

変でも指摘しないようです。

何度もやり直しさせるとやる気が無くなるからとのことです。

 

また245ページには「レッスンを極端に静かな場所では行わない」

「うるさい環境でも聞き取れなくては実用外国語ではない」、とあります。

実際の環境に近い状態で学ぶべきと言う指摘は新鮮でした。

 

他にも、日本語の聞き取りでも聞き流すということをやっているのだから、

100%聞き取ることにこだわる必要はないとか、カタカナ英語で伸ばす音に

出会ったら二重母音ではないかと疑って、それ以降は日本語でも二重母音で

発音するとか(ゲームではなく、ゲイムのように)、或いはパソコンを使った

単語・熟語・文章の覚え方などが提示されています。

 

盛りだくさんなのですが、長くなるのでこの辺りで。

 

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感想

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久しぶりに面白い本に会いました。

 

私は付箋を付けながら本を読むのですが、読み終わってみたら付箋40枚!!

語学学習法の本も100冊近く読んでくると新たな発見はあまり無いのですが、

この本は目から鱗がたくさんありました。

 

「編集方針」の中で、TOEIC対策本の書評は書かないと書きました。

この本はTOEIC対策本としては、「2時間の高速マラソン競技なのだから、

1日10分程度のウォームアップでは役に立たない」というくらいしか

記載が無く、外国語学習へのアプローチについての記述が中心です。

 

第2章。会話能力で英語能力を測定することの危うさについては、全く同感

です。

語学能力をInputとOutputに分けると、Inputの能力がどのくらいか周囲からは

分かりにくく、時には自分自身にも分からないことがあります。

 

結果としてOutput/Speaking の能力で測定してしまうのですが、その場合、

ただ単にペラペラと(内容的にも表現的にも深みのない)英語をしゃべる人は

「すごい」と評価されてしまいます。

 

そこでは、内容や表現を言い表せない場合は避けている(回避行動)という

事実に目が行くことはなく、また、話している本人も会話が成立している

ことに満足し、それ以上に語学の勉強をしなくなる(化石化)ということも

あります。

 

私のイタリア語も最近は会話が成立してるものの表現・語彙が乏しくなって

いると痛感しており、今月から日伊協会の作文クラスに通うことにしました。

 

第3章の「英語技術は7種類」という提示は興味深いです。

読む・聴く・各・話すの四技能の切り分けをこれまで居心地悪く感じて

きましたので、じっくり考えてみようと思っています。

 

第5章の「しっかりした文法書を一冊押さえておく」で紹介されていたのが

「スコア730をとるためのTOEIC英文法」だというのも興味深いです。

 

結局のところ実生活で使う文法事項は基本的なものだけです。

大学入試で細かいところまで問われるのは差を付けるためだけです。

難しい表現は相手も分かりませんし、自分も使いません/使えません。

日本語もそうですよね。

 

「have や getの英語は役に立たない」も面白かったです。

手持ちの語彙を最大限に活用するために、基本語を使った表現を多く学ぶ

というのは良い作戦だと思います。

私もLongman Pocket Activator を使って試みています。

話し手としての戦略としては良いのですが、聞き取り重視の著者の立場

からは、相手に「have とgetを多用してください」と頼むわけにも行き

ません。

 

個人的にはこれは口語的でネイティブのアプローチであるとおもっていて、

我々非ネイティブにとっては、むしろbig wordの方が使いやすく伝わり

やすい気がします。

 

第6章の「雑音のあるところで聞き取りに慣れろ」という話にはハッと

させられました。

我々が身につけようとしているのは実際に役立つ語学力であり、その為の

トレーニングは実践に近づける必要があります。

 

かなり前に受けたイタリア語のCILSという試験の聞き取りで、テープの

音声が電波の弱いところで聴くラジオのような雑音混じりだったことを

思い出しました。

あの時は私も「音が悪くて聞き取りにくかった」と文句を言いそうになって

いましたが、聴くと毎回そのような録音らしいです。

日本の大学入試やTOEICでそのような音源を使う日は来るのでしょうか。

 

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■おまけ

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この一週間、電車の中でずっとこの本を読んでいたのですが、付箋を

40個もつけて、ちょっと恥ずかしかったです。

 

色々刺激を受けましたが、決算が終わったらもう一度じっくりと読み

直してみたいと思っています。

 

始めにも書きましたが、来週はメルマガをお休みさせていただきます。

 

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発行者略歴

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澁澤寅彦 (しぶさわとらひこ) (ペンネームです)

1962年生まれ。福井県出身。証券会社の経理マン

 

2002年から2005年の四年間に、英仏伊の3カ国語それぞれで三冠

(ガイド試験、検定1級、EUのC2レベル試験)を達成した。

 

オレンジ色が好きです

  

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メルマガ名: 語学の虎の巻[書評]英語・外国語学習法

発行者 : 澁澤寅彦 ( shibu.tora@gmail.com)

発 行  : まぐまぐID= 0000238273

配信停止 : http://blog.mag2.com/m/log/0000238273/

─著者ブログ 他─────────────────────────

『語学の方程式』(語学関連の日々の活動と発見)

http://shibutora.g.hatena.ne.jp/shibutora/

『語学の虎の巻』(当メルマガ バックナンバー他)

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──おまけブログ───

『宝庫』(語学関連以外の日々の発見)

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