語学の虎の巻 [書評]英語・外国語学習法 このページをアンテナに追加 RSSフィード

2008/04/01

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英語・仏語・伊語 トリプル三冠王による

語学の虎の巻 [書評] 英語・外国語学習法 - 036号 -

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こちらです。

http://shibutora.g.hatena.ne.jp/melma/20070620

  

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■今週の本 「英語達人塾」

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買う??: ★★★☆☆

ネイティブと同等以上の英語力を目指す人には買いだと思います。

 

実行可能度: ★☆☆☆☆

「本塾のすべての課題に真面目に取り組んだとしたら、毎日勉強しても

10年はかかる」という大変な勉強量をこなすのはかなりの努力が必要です。

 

読んで頂きたい方:

10年(或いは、毎日は勉強できないからそれより長い時間)勉強した後に、

まだ英語を使う機会と気力が残っているであろう方。

 

「英語達人塾」 齋藤兆史

中公新書 2003.06  

アマゾンはこちらから

http://www.amazon.co.jp/dp/4121017013/ref=nosim/?tag=gogakunotoran-22

実践してみた人のレビューもありました。

 

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■エッセンス

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日本の英語達人の勉強法を参考にしながら、カテゴリー毎に勉強法を提示し、

発展学習としての自習の課題を提示します。

 

カテゴリーは、音読/素読/文法解析/辞書活用法/暗唱/多読/丸暗記/

作文

これ以外に、視聴覚教材活用法/その他の独習法/英語教材の選び方の章が

あります。

 

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■内容

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第一章「入塾心得」で、「日本語でしっかり物を考える習慣を付ける」

「学習の基本は真似と反復」「継続は力なり」と述べて、本書のすべての

課題をやろうとすると、毎日真面目にやって10年かかるとしています。

さらに、勉強量は到達時期、レベルの目標から逆算して割り出すとして

います。

 

外国語学習に於ける母語の位置付けに関して、「外国語は母語を超えられ

ない」と言う人が多くいて、しかもその説明がないことにこれまで不満を

持っていました。

本書でも「母語を大事にしない人間は、外国語の習得など望むべくもない」

(5ページ)と言い切っています。

 

英検1級の試験にも日本語はいらなくなりました。英語の運用能力だけを

考えるならば、日本語の入り込む余地は無いようにも見えます。

 

しかし、最近私の考えも少し変わってきました。

 

以前紹介した、山田雄一郎「英語力とは何か」にあったように、外国語

能力と日本語能力の間に共通の基底能力が存在し、よって日本語のベースの

部分をしっかり作っておけば、それが外国語運用能力の向上につながると

いうことだと思います。

 

第二章は音読です。

「英語の発音をよくするためのもっとも効果的な独習法は英文の音読で

ある」(16ページ) 

「単語を正確に発音するためにどうしても覚えておかなくてはならないのが

発音記号である」(18ページ)

 

私も中学一年の時から発音記号を意識して勉強していたので、発音記号は

お薦めします。

 

人によって発音には癖がありますから、発音記号も万全ではないのです

けれど、聞き取りやすい発音を目指す場合、同じ発音記号で表される

音が一貫した音で話されることが必要ということです。

 

私は、日本人による飛行機の機内アナウンスの英語発音が聞き取りにくい

のですが、原因は同じ発音が為されるべき母音が、単語によって変わって

しまっていることだと思っています。

 

第三章は素読です。

「素読とは、意味や内容をあまり考えずに同じ文章を何度も音読すること

です」

英語の響きを楽しむことで、「英語のリズム、英語の『ノリ』を体で覚えて

しまえば、英文の善し悪しは読んだときの調子でわかるようになる」

(35ページ)ということです。

このためには、読むべき英文は、名文と呼ばれる物でなければなりません。

 

第四章は文法解析です。

「文法の学習なくして外国語の上達はありえない」

「従来の文法・読解中心の教育が(少なくとも一般的な英語学習者にとって)」

効果を上げなかったとすれば、それは文法・読解の訓練が不十分だったから

である」(41ページ)

「文法を正確に読み解く訓練をしているうちに、しだいに文法が気になら

なくなって文意がさっと頭に入るようになる。これが正しい学習の順序で

ある」(49ページ)

 

ちなみに、この章の発展学習は「大学受験レベル以上の英文法の学習

参考書を、最初から最後まで3度通読しなさい」でした。

 

第五章は、辞書活用法です。

「語学力は辞書を引く回数に比例して伸びるものだと信じている」

(57ページ) とし、単語帳作りを勧めています。

 

第六章は暗唱です。

達人、岩崎民平を引用し、「この英文の調子を覚えると言うことは英語の

研究において是非欠いてはならぬものと今日でも革新している」と書いて

います。(72ページ)

朗読用の名文の基準として、内容、修辞、音調の三点を挙げていますが、

まずは本書に収録されている例文を利用しても良いでしょう。

 

第七章は多読です。

「英書の多読は英語達人になるための必須条件だと言ってもいい」

(88ページ)ということです。

「将来英語で飯を食おうという学生諸君には、少なくとも1日平均30

ページ(欲を言えば40~50ページ)は読んで欲しい。高度な読解力を目指す

社会人なら、1日平均10ページと言ったところか」(101ページ)だそうです。

頑張りましょう。

 

第八章は丸暗記です。

ここでは文の暗唱ではなく、文法事項を指しています。

発展学習には「高校で学習する程度の英文法事項を網羅した英文法書を

丸暗記しなさい。(所要時間は2,3カ月程度。最低3,4会の通読が必要と

思われる)」と書かれています。

 

第九章は作文です。

読書で見かけた表現を参考にしてどんどん英文を書きためていくことを

勧めています。(見たことのない表現を使ってただ書きまくるのでは変な

癖がついて逆効果)

 

 

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■感想

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到達目標は「英語圏の人たち以上の英語力」(40ページ)、所要時間は、

真面目に取り組んだとして「毎日勉強しても10年はかかる」(8ページ)と

言われると、「何もそこまで」という気になります。

通訳・翻訳など、外国語のプロを目指す人にとっては必要な訓練だとは

思いますが。

 

著者はきっと学校英語で英語ができるようになったのでしょう。

 

学校英語擁護派は、「『学校英語は役に立たない』と言う人は、学校英語を

吸収しなかった人だ」 (志緒野マリ「たった3カ月で英語の達人」詳伝社

黄金文庫38ページ)などと言い切ってしまいます。

学校英語で英語を身につける人は実は少数派で、「日本の英語(外国語)教育は、

ひとりの英語好きを生むために十人の英語嫌いを再生産し続けていると

言われる」(「外国語をどう学んだか」講談社現代新書の中での筑紫哲也の

コメント)という事実に気づかないのかも知れません。

著者にしろ、本書で取り上げられる達人たちにしろ、モデルにするには

レベルが高すぎ、いずれも例外ケースではないでしょうか。

その高みを目指す意欲のある人に向けて書かれたと言われればそれまで

ですが。

 

などと言いつつ、英語習得と言う名の山登りの、極めて急だけど近道で

ある気がします。

 

この道で10年かかるのであれば、それ以外のもっと楽な回り道だと何年

かかるのか想像がつきません。

ただし、急な道は途中で息切れして登れなくなることもあるので注意が

必要です。

 

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■おまけ

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本書を久しぶりに読み返したのですが、前回は何とも思わなかった箇所が

ビンビン響いてきました。

本の内容が変わった訳ではないので、読み手の私が変わったと言うことに

なります。(変質者ということか)

 

毎日続けても10年かかるということですが、私はきっとある程度進んで

いるから5年で終わるかも知れないと思い、本棚の奥から文法書を引っ張り

出してきました。

「総合英語Forest」 とどちらにしようかと迷って「表現のための実践

ロイヤル英文法」にしました。

 

今回で36号となり、そろそろネタも尽きてくる頃かと思っているのですが、

いろいろ発見があります。

それは本に書かれている内容と言うよりは、それに刺激されて自分の考えが

どんどん発展していくことに驚いています。

 

引き続き「書評」と言いつつ自分の考えの思いつきを書き連ねていきたいと

思っています。

 

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■発行者略歴

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澁澤寅彦 (しぶさわとらひこ) (ペンネームです)

1962年生まれ。福井県出身。証券会社の経理マン

 

2002年から2005年の四年間に、英仏伊の3カ国語それぞれで三冠

(ガイド試験、検定1級、EUのC2レベル試験)を達成した。

 

肩こりがますますひどく、苦しんでいます。

 

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メルマガ名: 語学の虎の巻[書評]英語・外国語学習法

発行者 : 澁澤寅彦 shibu.tora@gmail.com)

発 行  : まぐまぐID= 0000238273

配信停止 : http://blog.mag2.com/m/log/0000238273/

 

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