語学の虎の巻 [書評]英語・外国語学習法 このページをアンテナに追加 RSSフィード

2008/05/20

[]042号 「外国語をどう学んだか」 16:45 042号 「外国語をどう学んだか」 - 語学の虎の巻 [書評]英語・外国語学習法 を含むブックマーク はてなブックマーク - 042号 「外国語をどう学んだか」 - 語学の虎の巻 [書評]英語・外国語学習法 042号 「外国語をどう学んだか」 - 語学の虎の巻 [書評]英語・外国語学習法 のブックマークコメント

 

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

英語・仏語・伊語 トリプル三冠王による

語学の虎の巻 [書評] 英語・外国語学習法  - 042号 -

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━


このメルマガの編集方針につきましては、創刊準備号をご覧ください。

こちらです。

http://shibutora.g.hatena.ne.jp/melma/20070620

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

■今週の本 「外国語をどう学んだか」

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

買う??: ★★☆☆☆

微妙なところです。

それぞれの方がバラバラの事を言っているので混乱してしまうかも。

 

「外国語をどう学んだか」 現代新書編集部

現代新書 1992.03  

アマゾンはこちらから

http://www.amazon.co.jp/dp/4061490907/ref=nosim/?tag=gogakunotoran-22


 

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

■エッセンス

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

(表紙より) 

英語・仏語からアラビア語・タイ語まで・外国語習得の難関をどうくぐり

ぬけるか?単語・文型・名作丸暗記の力業から、各種メモ・秘密ノートを使う

巧技、恋愛という裏技まで、知の世界で活躍する34人が上達法を公開。

 

 

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

■いきなり内容と感想のごちゃ混ぜ

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

 

英語、その他の外国語の上達法を並べて書くことで、複数の外国語に

共通する上達法、一つに外国語に特有の上達法が見えてくるのでは

ないかと興味深く読み始めました。

が、240ページの新書の中に34人を押し込むと、1人当たり6~7

ページしかなく、表面的な記述に留まっているのが残念です。

 

また、「間違えていても、何か一言でも口に出す」(109ページ 鮫島有美子)と

説く人がいれば、「初級段階では、いきなり話し出そうとせずに、あらかじめ

単語と構文を選択し、頭の中で最低限の思想を組み立てるようにしたほうが

いい」(78ページ 鹿島茂)と説く人もいたりで、読者はどうしたらよいのか

迷ってしまうかも知れません。

 

そもそも「知の世界で活躍する34人」の学習法が、留学だったり、海外

駐在だったり、昔のスパルタ授業だったりで、現代の国内独学派には参考に

なりにくいかも知れません。

 

本書のような(方向感がよく見えない)寄せ集めではなく、例えば斎藤兆史

「英語達人塾」のように、選者の思考に合わせた集め方の方が、読んだ

ときの統一感はあります。

 

しかしながら、最近思うのは、人によって目指すものが異なり、勉強の

スタイルが異なるわけですから、それぞれが自分のタイプに合った学習法

モデルを見つけられるように色々なタイプの上達法を提示することにも

意義があるのではないかということです。

 

世間ではほとんど見向きもされない少数派の勉強法でも、それでその人が

上達するならば、その人にとっては最高の勉強法と言うことになります。

 

(その点からは、私が気に入った勉強法しか取り上げないこのメルマガは

万人向けではなく、私とスタイルが似ている人にしか役立たないと言う

ことになります)

 

「病気になれば医師を訪ね、法律のことで問題が起きれば弁護士のもとに

走る。(中略)では外国語の習得に関して困ったときには、いったい誰に

相談すればいいのだろうか。(中略)中学・高校の英語の先生は中等教育の

専門家ではあるが、語学教育の専門家ではない」(61ページ 東後勝明)

学習者それぞれのニーズ・スタイルを明らかにして、それぞれに合った

勉強法をアドバイスできる人が求められていると言うことでしょう。

 

 

「言葉は手段である」

 

言葉は手段にすぎないから、それを使って何を語るのかが重要であると

いうコメントが多くありました。

「言葉は器である」とも。

 

確かにそのような面はあるのですが、語学学習法を求めている読者に

「言葉は手段でしかない」と言うのは、自転車の乗り方を知りたがっている

子供に「自転車は手段でしかない。それでどこに行くかが重要だ」と

言うようなもので、あまり生産的ではありません。

 

言葉は手段に過ぎない部分があるとして、その手段を手っ取り早く身に

つける方法を多くの人が求めているわけです。

 

他方、言葉は単なるツール以上のものであると考える人にとっては、

 

「”外国語早わかり”式の考え方は、一つの言葉を決まりきった客体のように

扱う。言葉の方法論は、それが手段である場合、能率をあげる点で意味が

あるだろう。いや、きっとある。しかし、少しでも手段以上の効用をおびた

時、方法論がバカを見る。能率などあがるはずがない。仮にある時点で

能率をあげたとしても、別の時点で必ずやその言葉に復習される」(104

ページ 池内紀)という言葉が心地よいでしょう。

 

 

「学校英語教育」

 

「日本の英語(外国語)教育は、ひとりの英語好きを生むために十人の英語

嫌いを再生産し続けていると言われている」(12ページ 筑紫哲也)という

くだりを読むとき、自分が幸運な一人であったことを感謝するわけですが、

それは

 

「英語(外国語)を教える側は、当然のことながら学問的にも正確な英語を

教えようとする。しかし、考えてみれば習うほうにとっては、それでは

あまりに目標が高すぎる。あまりの難しさやあまりの面倒臭さに少なからずの

学生・生徒が嫌気をさして英語学習から脱落していく」(48ページ 平野

次郎)ということなのでしょう。 

 

入学選抜試験で、点数に差が出るためには、頻度の少ない単語や文法事項を

問題に出すことになり、受験勉強はそちらに引っ張られてしまいます。

 

学校英語が基本語彙と基本文型の反復練習で、頑張れば誰でも百点を取れる

ような授業・試験に変わっていくのが望ましいと私は思っています。

 

日本語を学習したロシア人、セルゲイブランスキーさんは、非常に易しい

テキストを使った発音練習を続けたことで、

 

・発音が上達

・表現が「内在化」され、母国語で考えなくても必要なときに必要な表現が

出るようになった

・「内在化」された簡単な表現で多くのことを言い表せる

 

ようになったということです。(231ページ)

興味深いです。

 

「つまり、語学は経済と同じで、限られた資源の有効利用が鍵である、と。

ネイティブ・スピーカーよりも自分のほうが常に語彙等の言葉の資源が

少ない。それらを増やすことも大事だが、それだけに集中して活用に力を

入れないと、過剰な設備投資をしている企業と同じである。遊休設備を

持ってはならない。持っているものを完璧に生かせるようになってから

もっと難しい文法とより広い語彙を順次マスターすればよい。数百語

ぐらいの語彙と簡単な文法さえあればほとんど自分の意思を何でも相手に

伝えられる」(231ページ)

 

 

「単純繰り返し暗記作業を愚直に続ける」

 

これが一番のポイントで、一番難しいことかも知れません。

 

フランスの刑務所にいる間にフランス語を覚えて、出所後フランスの

ギャングと組んで現金輸送車を襲撃した男がいたことに触れて

 

「つまりこの男の例は、人間は誰であろうと外国語を身につける能力を

持っているが、そうした潜在的な能力が発揮されるためには少々

アブノーマルな状況や強制が必要なことを物語っているといえよう」

(34ページ 関曠野)

 

あるいは、

「外国語を学ぶのに才能などいらないのではないかとわたしは考えている。

しいていえば物真似の才能、サルの才能で十分である」(225ページ 

関川夏央)

と言われても、サルは飽きることは無いが我々は飽きてしまうのです。

 

 

これ以外には、「音痴は外国語習得に向いていない」というコメントが複数、

また「書き言葉をマスターしてから会話を学ぶほうが楽である」(188ページ 

竹山博英)というコメントがありました。

 

 

 

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

■おまけ

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

先週読んだ他の本

 

「やっぱり英語をしゃべりたい」中尊寺ゆつこ 祥伝社 2005.03

http://www.amazon.co.jp/dp/4396612370/ref=nosim/?tag=gogakunotoran-22

亡くなる四日前までこの本の校正をやってらっしゃったそうです。

読み物としても面白いです。

 

「英語は30代になってから」と説く、そのこころは「20代っていうのは

自分のキャリアの土台を築く時期。大学を専門分野に分かれて、仕事を

覚えて、経験を踏んで、ある程度の実績を挙げていく。そういう土台を

つくる重要な時期に、特に英語が必要でもないのに、無理矢理時間を

つくって勉強する必要はないと思うんです」

確かに。

 

「英語が話せるようになるためには、何よりも文法が大切」という

アプローチです。

 

 

「英会話攻略はこれしかない!」阿部憲二 洋泉社新書 2001.06

http://www.amazon.co.jp/dp/4896915429/ref=nosim/?tag=gogakunotoran-22

これは読まなくて良いです。

洋泉社のサイトでもヒットしなくなっています。

 

 

あと何回か

 

週末に遠路はるばる京王堀之内のアイスクリーム屋までアイスクリームを

食べに行ったのですが、その帰りに近くのブックオフで英語学習法書籍を

買い込みました。

住宅街のブックオフは良いですね。

 

とは言っても、新しい発見が少なくなっているのは事実で、一応、第50号を

最終号として進めていきたいと思っております。

 

最後までお付き合いください。

 

 

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

発行者略歴

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

 

澁澤寅彦 (しぶさわとらひこ) (ペンネームです)

1962年生まれ。福井県出身。証券会社の経理マン

 

2002年から2005年の四年間に、英仏伊の3カ国語それぞれで三冠

(ガイド試験、検定1級、EUのC2レベル試験)を達成した。

 

 

─────────────────────────────────

メルマガ名: 語学の虎の巻[書評]英語・外国語学習法

発行者 : 澁澤寅彦 ( shibu.tora@gmail.com)

発 行  : まぐまぐID= 0000238273

配信停止 : http://blog.mag2.com/m/log/0000238273/

 

─著者ブログ 他─────────────────────────

『語学の方程式』(語学関連の日々の活動と発見)

http://shibutora.g.hatena.ne.jp/shibutora/

 

『語学の虎の巻』(当メルマガ バックナンバー他)

http://shibutora.g.hatena.ne.jp/melma/

 

──おまけブログ─────────────────────────

『宝庫』(語学関連以外の日々の発見)

http://d.hatena.ne.jp/shibutora/

 

mixi やってます

http://mixi.jp/show_friend.pl?id=632399

 

─────────────────────────────────

 

─────────────────────────────────

・無断転載はご遠慮ください

・お友達への転送はご遠慮なく

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

 

トラックバック - http://shibutora.g.hatena.ne.jp/melma/20080520