語学の虎の巻 [書評]英語・外国語学習法 このページをアンテナに追加 RSSフィード

2008/09/11

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英語・仏語・伊語 トリプル三冠王による

語学の虎の巻 [書評] 英語・外国語学習法 - 050号 (最終号?)-

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このメルマガの編集方針につきましては、創刊準備号をご覧ください。

こちらです。

http://shibutora.g.hatena.ne.jp/melma/20070620

 

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■今週の本 「語学はやり直せる!」

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買う??: ★★★☆☆

 

黒田さんの本はどれも面白いです。

 

「語学はやり直せる!」 黒田龍之介

角川oneテーマ21 2008.02

アマゾンはこちらから

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■内容

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章立ては以下の通りです。

語学がいっぱい/語学を続けるために/語学の「常識」を疑う/理想の

語学教師を求めて/語学のプロは修業する/たとえば英語学習をやめてみる

 

「1 語学がいっぱい」では、外国語に触れる機会を増やすために「身の

回りに語学がいっぱいあるようにしている」著者の工夫が紹介されています。

語学の王道は読書-> ペーパーバック多読/マンガの外国語訳を読む/DVDで

映画を字幕付で観る(最初は日本語字幕、次は外国語字幕)

このあたりまでは他の本でも出てきそうな話ですが、以下のものは興味

深かったです。

 

・パソコンのキーボードで覚える語学 (36ページ)

特殊文字を使う原語には良いかも知れません。著者はリトアニア語でこれを

行ったのですが、以下のようなものです。

1.PCの設定を変えて言語設定をリトアニア語にする

2.試行錯誤でキーの配列を覚える

3.あとはテキストを見て打ちまくる

 

私はアラビア語を始めようとしているのですが、文字が難しいのでこの方法を

試してみようと思いました。

 

・子供向け辞書を書き写す (39ページ)

著者はベルリッツの子供向けの「Picture Dictionary」を奥さんと一緒に

毎朝5分、1ページ二段組みの一段分を2回ずつ書き写していったとの

ことです。(奥さんはフランス語、著者はイタリア語。これを終えて奥さんは

ドイツ語、著者はスペイン語に移ったそうです)

ここでは未知の言語でこの作業を行っていて、上達は期待していないことに

注意が必要です。著者も著者の奥さんも多言語やっていらっしゃるので、

趣味としての要素が大きいと思います。

独仏伊西語で出ていて、内容・例文がいずれも同じだそうですので、複数

言語の入門としては面白いと思います。

 

Berlitz Kids French Dictionary アマゾンはこちら

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英語学習者は、英語のPicture Dictionaryを書き写すというのも良いと思います。

 

・多言語なラジオ放送をインターネットで (42ページ)

著者は、チェコ、カナダ、英国(BBC)のインターネットラジオを紹介しています。

それぞれ自国語以外でも複数の言語で情報を提供しています。

 

外国語インプットに際して、背景知識の有無が理解度に大きな影響を与えます。

日本にいる私たちは、NHKのRadio Japan の外国語放送を聞くのが、背景知識が

分かっているので理解しやすいわけですが、放送時間も限られています。

 

自分が良く知っている国が既にあるのであれば、その国の放送局の多言語放送を

聞くというやり方があると思いました。

 

例えば、フランス語では私はRadio France Internationalを聞いていますが、

フランスには住んだことがないので良く分からない部分があります。

その場合に例えば英国のBBCのフランス語放送を聞くことで、英国に関する

背景知識を生かしながら、「フランス語」の習得に特化できるということが

あるでしょう。

 

もちろん望ましいのは一日中Radio France Internationalを聞いて、そのうちに

フランスに関する背景知識も積み上がっていくと言うことなのですが。

 

次にやろうとしているアラビア語も、いきなりサウジのラジオ放送を聞くの

ではなく、NHKやBBCから始めるだろうと思います。

 

 

「2 語学を続けるために」

「続ける」ほど積極的でなくていい。「語学でもっとも大切なのはやめないこと」

 

やめないためには、楽しみが必要。その他の二つのポイントは「語学は時間が

かかるということ」「復習を忘れないということ」

後者については、入門書を二種類買って交互にそれぞれ三回くらい繰り返す、

あるいは好きな本、映画を何度も読む/見ることを薦めています。

 

入門書を二種類買うというのは賛成です。(薄い入門書にしましょう)

 

 

「4 理想の語学教師を求めて」

外国語を学習しているとしても語学教師を目指している人ばかりではないと

思いますが(私は少し検討していますが)、参考になる部分も多いです。

文法用語を多用しないこととか、発音が良いこととかなど。

 

・「言語は文化であるから、語彙や文法といっしょに言語外現実(ある言語が

話されている地域に関する知識)だってやっぱり学習すべきだしそのほうが

ずっと楽しい」(125ページ)

「(言語外現実を無視して)国際的に共通する情報部分だけを獲得したって、

そんな薄っぺらなビジネスマンに明日はない。相手を理解するための基礎

知識こそが言語外現実」(126ページ)

耳が痛い所ですが、文学の先生からするとこのようなコメントになるので

しょうか。

 

私もイタリア文学の教授に「君の外国語は記号だよ。言葉ではない」と

言われたことがありますし。

 

・「語学教師こそ多言語学習を」(136ページ)では、著者が語学講師時代に

「毎年4月の通勤電車の中で新しい外国語の入門書を読むことを自分に

課していた」とあります。

新年度になって新たに外国語を始める初学者の気持ちを理解しようとする

ものです。

 

・「外国語学習に関してのカウンセリングを行うカウンセラーになりたい」

という著者の気持ちには激しく同意。

English Journalのアルクが「英語学習アドバイザー資格認定制度」をやって

いるので、ちょっと興味があります。

サイトはこちら

http://www.alc.co.jp/event/esac/

 

資格はないですが私で良ければご相談に乗ります。ご連絡ください。

 

 

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■追加

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その他、最近読んだ本から

 

1.「続 知的生活の方法」(渡部昇一著 講談社現代新書)

http://www.amazon.co.jp/dp/4061455389/ref=nosim/?tag=gogakunotoran-22

ベンジャミンフランクリンの文章上達法を簡単にした「原文復元法」を大学生

時代の春休みに二ヶ月ほどやったとのこと。やり方は

 

・一つのパラグラフを日本語訳する

・丁寧に原文を読み頭に入れる

・自分の訳文を見て、原文に復元する。間違ったらできるまでやり直し

・翌朝、前日の訳文を見て原文に復元する。間違ったらやり直し。終わったら

次のパラグラフへ

・日曜に一週間分を全部。間違ったらできるまでやり直し。

 

見ただけで気分が悪くなりそうです。

著者は春休みの終わりに原因不明の熱で10日間寝込んだそうです。

 

著者が使ったのは Hamerton の The intellectual life.

http://www.amazon.co.jp/dp/1428630821/ref=nosim/?tag=gogakunotoran-22

著者による日本語訳が出ています。

「知的生活」(渡部昇一著 講談社学術文庫)

http://www.amazon.co.jp/dp/4061589857/ref=nosim/?tag=gogakunotoran-22

 

ところで、すごいことを実践されている人を見つけたのでご報告します。

シンガポール在住で英仏中三冠王のgaikokugo_daisuki_ojisanさんは、

170ページあまりのフランス語の本を1ページずつどんどん暗唱しています。

この方のアプローチは渡部/フランクリン方式というよりは、シュリーマン

方式ですね。

gaikokugo_daisuki_ojisanさんのブログはこちら。

http://blogs.yahoo.co.jp/gaikokugo_daisuki_ojisan

シュリーマン方式を実際にやれる人は凄い!!

 

2.「英語の新しい学び方」(松本亨著 講談社現代新書)

http://www.amazon.co.jp/dp/4061154524/ref=nosim/?tag=gogakunotoran-22

 

1965年に出た本が引き続き「『新しい』学び方」であるかという点ですが、

いくつか新たな視点を得ることができました。

 

49ページ「単語は形でおぼえる」では、綴りのでこぼこといった形ではなく、

文字の並びを見たところで音にせずに意味をつなげるようにするやり方の

一つです。(おそらく)

 

Czechoslovakia (チェコスロバキア)という単語も20回見れば覚えるという

力づくの部分もありますが、接辞と語源により類推力を高めようとする部分も

あります。

(Czechと来たらチェコ関係の語彙だと絞り込めます)

 

また、英語を書くための基礎トレーニングとして、「入れ替え作業」を勧めて

います。

例えば

Mr Brown walks to work every morning. -> rides to work -> every afternoon

のように、一部分を置き換えていくものです。

後の「会話のひけつ」では「パターンにとらわれるな」(168ページ)と言うの

ですけれども、この入れ替え作業/パターン練習は「正確な文章を書く基礎」

であり、「すくなくとも1年間、1日に100題の原文を使って毎日やることを

おすすめする」と言われると、始める前からくじけてしまいます。

 

「英語をマスターしたいあなたへ」においては、もしあなたが社会人なら

「1日にすくなくともまとめて3時間は英語を読んでください」「(書くことは)

1日に1時間でけっこうです」とするなど、圧倒的な量を要求します。

 

楽して英語を身につけようとする現代では、これが「『新しい』学び方」

なのかもしれません。

 

 

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■おまけ

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ようやく50号にたどり着きました。

これを区切りに、お休みに入らせていただきます。

一年間ご購読ありがとうございました。

 

私自身、とても勉強になりましたし、外国語学習への考え方も大きく

変わりました。

 

今後面白い本を見つけたら、ブログ「語学の方程式」でご紹介したいと

思います。

ありがとうございました。

 

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発行者略歴

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澁澤寅彦 (しぶさわとらひこ) (ペンネームです)

1962年生まれ。福井県出身。証券会社の経理マン

 

2002年から2005年の四年間に、英仏伊の3カ国語それぞれで三冠

(ガイド試験、検定1級、EUのC2レベル試験)を達成した。

 

日本通訳学会会員

 

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メルマガ名: 語学の虎の巻[書評]英語・外国語学習法

発行者 : 澁澤寅彦 ( shibu.tora@gmail.com)

発 行  : まぐまぐID= 0000238273

配信停止 : http://blog.mag2.com/m/log/0000238273/

 

─著者ブログ 他─────────────────────────

『語学の方程式』(語学関連の日々の活動と発見)

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