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2008/05/06

[]040号 ゴールデンウィーク特別号 23:15 040号 ゴールデンウィーク特別号 - 語学の虎の巻 [書評]英語・外国語学習法 を含むブックマーク はてなブックマーク - 040号 ゴールデンウィーク特別号 - 語学の虎の巻 [書評]英語・外国語学習法 040号 ゴールデンウィーク特別号 - 語学の虎の巻 [書評]英語・外国語学習法 のブックマークコメント

 

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英語・仏語・伊語 トリプル三冠王による

語学の虎の巻 [書評] 英語・外国語学習法  - 040号 -

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■ゴールデンウィーク特別号

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ゴールデンウィークで休みがいっぱいあるのに、きちんとしたメルマガに

仕上がりませんでした。

ということで、「ゴールデンウィーク特別号」は、特別にすごい号ではなく、

特別にさらりとまとめた号でお届けします。

 

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■この一週間で読んだ3冊のご紹介

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当初はメルマガに仕上げようと読み始めたものの、目新しいところが

なかったり、私のまとめる力が弱かったりでメルマガにならなかった

本たちです。

 

その1

「目にあまる英語バカ」 勢古浩爾

三五館 2007.03  

アマゾンはこちらから

http://www.amazon.co.jp/dp/4883203832/ref=nosim/?tag=gogakunotoran-22

 

書店に並んでいて気になっていたものの、放置していたのですが、先日

ご紹介した大津由起雄「英語学習7つの誤解」(NHK 生活人新書)の

あとがきに紹介されていたことで購入しました。

英語学習法の書籍の書評を中心とし、英語バカを笑い飛ばしていきます。

エッセンスは231ページから「ということで本書のまとめ」として20の

ポイントにまとめられていますので、そちらだけ読んでも良いでしょう。

面白かったのは、以下の二つです

・6「エロビデオ不変の法則」

・20 グローバリゼーションとしての英語ではなく、あくまで個人としての

英語

「次から次へと新しい英語学習法に手を出すのは無駄である。今度こそ

なにか新しい、自分の知らなかった、目をむくような性技法が披露されて

いるのではないかと思って、次々とエロビデオ(性技法本)を借りつづけるが、

そんなものあったためしがないという『エロビデオ不変の法則』とおなじで

ある」

これはオヤジにしかわからない感覚かも知れませんが、語学学習法の本を

100冊くらい読んでくるとこのような感覚になります。(いや、私には分から

ないのですが)

 

最初の一冊として読んだなら感心する部分が多くある本も、後ろの方で手に

取られたというそれだけで発見が少なく評価が下がるのは不公平な話です。

「あくまで個人としての英語」というのは、英語公用語化論の船橋洋一氏の、

「これからはグローバルの時代だから日本人はみな英語をやるべきだ」と

いう意見に反対するものです。

最近、梅田望夫氏の本をまとめて読んだので、その関係で面白いと思い

ました。

ネット時代がますます進むから英語が必要になるという船橋氏の意見だったと

思いますが、ネット上の世界で使われる英語は実際にリアルの世界で使われる

英語とは変わってくるのではないかという気がしています。

 

また、「個人としての英語」というのが、梅田氏の「個人のサバイバルのための

ウェブリテラシー」というのと近くて面白かったです。

その2

「英語のたくらみ、フランス語のたわむれ」 斎藤兆史・野崎歓

東京大学出版会 2004.07

アマゾンはこちらから

http://www.amazon.co.jp/dp/4130830392/ref=nosim/?tag=gogakunotoran-22

私が語学学習関連の本を芋づる式で読み始めたのは、この本のせい/おかげ

でした。

興味深い本がたくさん紹介されています。

英語フランス語の両方をやっていらっしゃる方には特にお薦めです。

 

語学・翻訳・文学の三つのパートに分かれています。

語学の部分では、実用会話重視の姿勢を批判し、書き言葉からしっかり入り、

すなわち文法から入り読解をやることを基本としています。

斎藤兆史氏ですから、まあ当然そうなるわけです。

などと書きながら、またパラパラと読んでいたらいろいろツッコミどころが

出てきたので、次回のメルマガで再度取り上げたいと思います。

その3

「英語が私を強くする」 English Zone編集部

中経出版 (2006/9/1)

アマゾンはこちらから

http://www.amazon.co.jp/dp/4806125121/ref=nosim/?tag=gogakunotoran-22

アマゾンの紹介には以下のようにあります。

 

「English Zone」の人気連載「Success With English」のインタビューの

中から17名(安藤優子/前田健/今井雅之/向井千秋/上原ひろみ/畑正憲/

鳥越俊太郎/山中千尋/葉加瀬太郎/木村弓 /竹岡広信/松本侑子/平野次郎/

野口悠紀雄/篠原欣子/野中章弘/汐巻裕子)を選び、それぞれの英語習得の

秘訣を余すところなく公開。単語帳と全訳付き。また、メッセージや

コラムなども収録。

 

英和対訳で、単語リストもあり、CD付ということで、独習用テキスト

として使うことも可能です。

(ただし本人の音声による録音ではありません)

日本語だけ読めば半分で読めます。

私には特に目新しいものは無かったのですが、外国語学習に関する書籍紹介の

コラムが興味を惹きました。

(その1)「間違いだらけの英語学習」(近江誠 小学館 2005.04)

http://www.amazon.co.jp/dp/4093875677/ref=nosim/?tag=gogakunotoran-22

「どの言葉を勉強していても言葉を粗略に扱うべきではない。それだけを

声を大にして言いたい。『どうせ英語の専門家になるのではないから』と言い、

適当な加減での学習をすることは、『この人とは結婚するのではないから

適当につきあえばいい』というようなもので、そういう態度は自分の国の

言葉だって傷つけて恬として恥じないという態度を育てかねない」

(228-229ページ)

涙が出ます。

 

 

(その2)「日本人に一番合った英語学習法」(斎藤兆史 詳伝社黄金文庫 2006.03)

http://www.amazon.co.jp/dp/4396314019/ref=nosim/?tag=gogakunotoran-22

(イチローや松井がチームメートと談笑している様子を見てコミュニ

ケーション重視の英語を主張する人に対して)

「イチローや松井だから、ああいう英語で済んでいるのである。彼らには、

野球選手として世界に通用する一流の技術がある。極端な話が、彼らは

英語など器用に話せなくても、バッターボックスに立てさえすれば、それで

仕事ができるのである。つまり、一流の技を持つことで、英語から自由に

なっているのだ」(182ページ)

 

すなわち、「本書(英語が私を強くする)に出てくるような有名人の英語学習法は

全く参考にならないのだ」とケチを付けているようで、面白かったです。

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■おまけのご連絡、ご挨拶

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「エロビデオ不変の法則」と呼ぶか、「収穫逓減の法則」と呼ぶかは別にして、

外国語学習法の本を読んでも新たな発見が少なくなっています。

(歳を取って感受性が鈍くなっているのかも知れませんが)

本棚の冊数からして2年は続けられるだろうと思ったメルマガですが、

1年で終わりそうです。

学習法の学習ばかりやっていて自分の外国語学習を放置していた反省もあり、

メルマガの終了を決意しました。

今回が40号ですが、50号まで行くのか、その前に終わるか。

ネタを見ながら決めさせていただきたいと思います。

短い間でしたがご講読ありがとうございました。

 

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発行者略歴

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澁澤寅彦 (しぶさわとらひこ) (ペンネームです)

1962年生まれ。福井県出身。証券会社の経理マン

英語検定1級(優秀賞)(2003年)、仏語検定1級(2004年)、

イタリア語検定1級(2002年)

通訳案内業(ガイド)試験合格 英語(2003年)、フランス語(2005年)、

イタリア語(2002年)

ケンブリッジ英検CPE(2003年)、

フランス文部省認定フランス語資格試験DALF(2005年)、

シエナ外国人大学イタリア語検定CILS レベル4(2002年)

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メルマガ名: 語学の虎の巻[書評]英語・外国語学習法

発行者 : 澁澤寅彦 ( shibu.tora@gmail.com)

発 行  : まぐまぐID= 0000238273

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2008/04/29

[]039号 「通訳の英語 日本語」 18:46 039号 「通訳の英語 日本語」 - 語学の虎の巻 [書評]英語・外国語学習法 を含むブックマーク はてなブックマーク - 039号 「通訳の英語 日本語」 - 語学の虎の巻 [書評]英語・外国語学習法 039号 「通訳の英語 日本語」 - 語学の虎の巻 [書評]英語・外国語学習法 のブックマークコメント

 

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英語・仏語・伊語 トリプル三冠王による

語学の虎の巻 [書評] 英語・外国語学習法  - 039号 -

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先週は一回お休みいただきました。ありがとうございました。

このメルマガの編集方針につきましては、創刊準備号をご覧ください。

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■今週の本 「通訳の英語 日本語」

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買う??: ★★☆☆☆

学習法に関係するのは、第4章「通訳者への道」と第5章「同時通訳者が

すすめる英語上達法」。この二章だけ(56ページ)読むのもあり。

 

読んで頂きたい方:

通訳の世界を覗いてみたい方

 

 

「通訳の英語 日本語」 小松達也

文春新書 2003.05  

アマゾンはこちらから

http://www.amazon.co.jp/dp/4166603175/ref=nosim/?tag=gogakunotoran-22

 

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■エッセンス

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章立ては以下の通りです。5章については、もう一段細かく書いています。

 

第1章「通訳の仕事」

第2章「通訳の歴史」

第3章「日本語と英語」

第4章「通訳者への道」

第5章「同時通訳者がすすめる英語上達法」

 1.継続こそ上達への道

 2.中、上級への道は読むことから

 3.リスニング - 知識を生かす

 4.話すときは意識的に

 5.その他の実践的ヒント

 

エッセンスとしては、多読により英語の接触量を増やし、意識的にアウト

プットの努力をすることで英語力が身につくというものです。

その際には英語の構文の知識が必要であるとしています。

 

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■内容

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第1章「通訳の仕事」

日本で活動しているプロの通訳者の80%以上が女性。ヨーロッパやアメリカ

では女性の割合は60~70%くらいとあります。(22ページ)

通訳、特に同時通訳は女性向きではないかと思っています。

女性は左脳と右脳をつなぐ脳梁という神経回路が男性よりも20%太い

らしいのですが、これによって、複数の作業を同時にこなすことができる

ようです。

女性に貧乏ゆすりをする人がいない(?)のは、イライラして待ちながらも、

足が貧乏ゆすりを始めたらそれに気づいて止めるからだと言われています。

(男性は待つことで頭がいっぱいになって、足が貧乏ゆすりをしていることに

気づかない)

 

「通訳では、一般的に母国語(L1という)に通訳する方が後から身につけた

言語(L2)に通訳するよりやさしい。(中略) したがって海外では、特に

スピードを要する同時通訳の場合、通訳者は自分の母国語に訳すというのが

原則だ。ところが私たち日本の通訳者は、日本語にも、外国語である英語にも

通訳する。英語を母国語とする通訳者が極端に少ないからだ」(24~25

ページ)

日本語から外国語に訳す方が難しいというのは我々一般学習者でも分かる

話ですが、それで分業体制になっているというのは興味深いです。

 

第4章「通訳者への道」

「通訳として最も望ましい形は、話し手の言葉を訳すのではなく、その

意味(センス)を通訳者自身の言葉で表現すること」(163ページ)ということが、

繰り返し強調されます。

我々が訳す場合も、単語に引っ張られてしまうことが良くあります。

肝に銘じておかなければなりません。

 

第5章「同時通訳者がすすめる英語上達法」

ここが一番気になるところですが、12ページしかありませんので、エッセンス

だけです。

 

クラッシェンの「インプット仮説」を紹介し、「リーディングは外国語の

習得において初級者のレベルと上級者のレベルのギャップを埋めるベストの

方法だ」という言葉も合わせて紹介しています。

語彙は多読の文脈の中で身につけていき、また「英語で考える」という

ことも、多読により「英語的な論理で考える」ことに慣れるということで

あるとしています。

 

読み物としては、初中級者向けのgraded readers から始めて、ペーパー

バック、タイム誌に向けて読み進めることを説いています。

 

他方、インプットだけでアウトプットができると言っているわけでは

ありません。

185~186ページに、以下のようにあります。

 

「私たちが英語を話す場合は母国語を話すときとは違って、考えずに自由に

話すことはできないということである」

「簡単な日常会話の場合は、模倣とパターンの記憶によって話すことが

できる。しかし一歩進んで自分の意見を英語で表現するためには、考えて

英語の文章を作らなければならない」

具体的には次のような作業を意識的にすることが必要である

1.頭の中で言いたい事を整理する。

2.それぞれの言葉に英語の語句を当てはめてみる。

3.何を主語にし、何を目的語にするかなど文の構造を考えてセンテンスを

作る。

4.それを口の中で唱えてみて覚える

5.発言する

 

最初はぎこちないこのプロセスがどんどんスムーズになっていくというのが

上達するという過程だとしています。

 

これ以外には、独り言で練習する、練習中はおしゃべりになる、誤りを

恐れない、強勢に気をつける、大声で話すなどのアドバイスがありました。

 

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■感想

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英語がちょっとできる人なら、一度は「通訳になりたい」と思ったことが

あるのではないでしょうか。

 

通訳者養成学校のお試しコースなどに参加してみると、「外国語ができる」と

「通訳ができる」の間にある大きな壁に気づかされます。

 

そうは言っても、外国語のプロである通訳者がどのようなトレーニングを

経て養成されていくのかは興味のあるところであり、そのトレーニング法を

我々一般の学習者が取り入れることはできないのかと常々考えております。

 

私の場合日本語を入れれば4カ国語がある程度できるわけですが、ではその

4カ国語の間のすべての組み合わせで通訳をしようとすると、何組の通訳

技能を身につけなければならないのかというのが最初の私の興味でした。

 

日本語から英語への通訳能力は、英語から日本語への通訳能力とは異なるのか。

日英の言語ペアの通訳技能を学んだら仏伊のペアの通訳はできるように

なるのかどうか。

(ここで通訳技能とは、外国語はできるという前提で、その上に必要となる

技能のことを言っています)

 

定義の違いにより、日英仏伊間の通訳に必要となる技能は、最小なら1、

組み合わせなら6、最大なら順列で12となるわけです。

 

第3章「日本語と英語」で、「英語と日本語の間の通訳は、英語とフランス語の

ような同じ語族の言語間の通訳よりも難しく、特別の工夫が必要だと考え

がちだ。しかし世界の通訳研究者の多くは、通訳技術はどの言語の間でも

同じだという意見だ。これは通訳というのは言葉を訳すのではなく、言葉を

通して伝えられる意味を訳すのだから、語順の違いといった個別言語の特徴は

あまり関係ない、という考えに基づいている」(93-94ページ)と書かれて

います。

 

12組覚えなければと思っていたものが1つで済むのであればそれは

お得だから通訳学校に通おうかといつも新学期の前にはパンフレットを

握りしめて思うのでありました。

 

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■おまけ

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今年2月に行われた著者の講演会に参加し、その後の懇親会でしばし

お話をさせていただきました。

「英仏伊語できます」との私の言葉に「あなたの中には宝の山が眠っている」

とコメントをいただきました。

「その宝を眠らせたまま墓場まで持って行ってしまうのです」とお答え

しました。

 

(もし本当に宝なら)この宝を目覚めさせる方法をどなたか教えてください。

 

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2008/04/15

[]038号 「なぜあなたは英語が話せないのか」 23:39 038号 「なぜあなたは英語が話せないのか」 - 語学の虎の巻 [書評]英語・外国語学習法 を含むブックマーク はてなブックマーク - 038号 「なぜあなたは英語が話せないのか」 - 語学の虎の巻 [書評]英語・外国語学習法 038号 「なぜあなたは英語が話せないのか」 - 語学の虎の巻 [書評]英語・外国語学習法 のブックマークコメント

 

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■今週の本 「なぜあなたは英語が話せないのか」

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買う??: ★☆☆☆☆

これは特には。

 

読んで頂きたい方:

ターゲット読者が良く分かりません。

 

「なぜあなたは英語が話せないのか」 東後勝明

ちくま新書 2001.05  

アマゾンはこちらから

http://www.amazon.co.jp/dp/4480058931/ref=nosim/?tag=gogakunotoran-22

 

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■エッセンス

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著者はかつてNHKのラジオ「英語会話」の講師をしていて、私も一時期

聞いておりました。

 

本書の構成は以下の通りです。

 

第一章「あなたはコミュニケーション上手?」

「コミュニケーションとは何か」について著者が熱く語るのですが、逆に

私は引いてしまって、前回はここの途中で本書を放り投げました。

 

第二章「『学校の英語』と『社会の英語』」

学校で教わる英語は社会で必要とされている英語とは内容が異なるとした

上で、学校英語の役割、教授法の変遷などについて書かれています。

英語が話せない理由について、九つ挙げています。(86ページ)

 

第三章「英語習得への最短距離」

八項目の独習プログラムを提示(126ページ)し、これを欠かさず3年間

続けると相当話せるようになると書いています。

その他に、聞く、単語増強、発音についても書いています。

 

第四章「表現力増強法」

これは良くあるフレーズ集という感じです。

 

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■内容

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おそらくそれぞれの章を別々の本にすれば良かったのだと思います。

凝縮して一冊にしてしまったために、焦点がぼけてしまった感じです。

(著者の考えを概観するためにさっと流すのには良いでしょう)

 

ということでいつも通り私の興味に引っ掛かった部分を中心に書いて

いきます。

 

第一章

「はじめに」の、「ことば」=「命」、「ことばの使い方を身につける」と

いうことは「生き方そのものを学ぶ」といった流れを引きずっての第一章で、

「説教臭いぞ」と思って前回は放り投げました。

 

今回私の興味に引っ掛かったのは、同じ文章でも声の出し方の違いで

ニュアンスが変わるということでした。(当たり前のことなのですが忘れて

いました)

文字になった瞬間、発声によりニュアンスを出し分けるということが

出来なくなるわけです。小説家が悩むところでしょう。

 

第二章

「学校の英語」では、「コミュニケーションの手段であることばとしては

つきあっていない」(55ページ)ので、会話ができないことについても

「やっていないのだからできなくて当然とでも思っているよりしかたが

ない」(56ページ)としています。

しかしながら、学校では会話のような技術訓練をするのではなく、「英語を

通して人を『教育』するという命題」を見失ってはならないと述べます。

(59ページ)

 

その後は鈴木孝夫氏を意識したのか

・必要としている者だけに選択科目としてやらせる意見には反対。少なく

とも義務教育の期間は学ぶ機会を与えるべき(60ページ)

・内容を「すべて日本に関するものに変えて、発信型の<日本紹介>の英語を

教えていけばいい」という意見には、「外国語を学ぶ魅力は半減する」

(69ページ)

としています。

 

64ページからは、英語の教え方の変遷として、現在はオーラルアプローチへの

反省から、コミュニカティブ・アプローチに移ったとしています。

その背景として、「真のコミュニケーション能力は「文型」、「正しい発音」、

適切な「単語」に加えて、「適切な場面における適切な使い方」を合わせて

身につけなければ習得できないことがわかってきた」と言うのですが、

「に加えて」の前までは、まさしくこれまでのオーラルアプローチ

そのものです。

コミュニカティブ・アプローチの中で、土台とすべき部分を築かずに運用に

走っている傾向があるような気がします。

 

84ページに、著者が学生時代に独り言でトレーニングしていた話が出て

います。(私もやっていました)

 

 

第三章

 

「これから英語を身につけようとする我々も、子どもにかえったつもりで、」

(109ページ)などと書いてあるのを目にすると、また本を放り出しそうに

なるのですがぐっとこらえて。

 

125ページからの「私のすすめる独習プログラム」では、「なんとか基本的な

英語の読み、書きはできるが、聞く、話すが苦手だという方々」を対象に

しているのですが、これはかなりハードルが高いです。

「書ける」という人は決して多くないと思います。

 

ちなみにその8ステップの勉強法は以下のようなものです。

 

ラジオ英会話を15分。声に出して/さらに15分発音練習と暗唱/

仲間を見つけて日常英会話/1日30分英語を聞く/週一で字幕付映画を

見る/毎日二カ国語放送のニュースを見る/毎日英字新聞の見出しに目を

通す/英語を使うボランティア活動に随時参加

 

「これだけのことを欠かさず3年間続ける。そうすれば相当話せるように

なる」(127ページ)。多分そうでしょう。

 

この他に、

 

聞くことの大切さ(144ページ)では、「分からなくても続けて聞いてください」

「まず英語特有の調子を身につける必要がある」「正しい発音だけを聞かせ、

間違ったものを聞かせなければ、正しい者だけが身についていく」と書きます。

最後の部分は骨董の目利きのトレーニングと同じですね。

 

単語の覚え方(146ページ)では、「自分の生活に必要な者は覚えやすく、直接

関係のないものはどうしても記憶に残らない」としたうえで、「単語力を

増やすためにもやはり生活の中で英語の必要性を高める」ことが重要と

しています。

著者はゴルフの語彙を身につけるために、ゴルフを始めたと言うことです。

 

私も単語がなかなか定着しないので、ある時からは「忘れてしまう単語は

縁の無かった単語」と割り切るようにしていました。

著者のアプローチはこちらから語彙に歩み寄るもので、興味深いと思いました。

幅広い語彙を身につけるためには、広い分野に興味を持つ必要があると

言うことでしょう。

 

日本人の英語の是非(150ページ)

「ことさら「日本人の英語」を目指すのではなく、結果としてそうなることを

受け入れる」ということです。

発音にしろ、文法にしろ、シンガポールのシングリッシュやインドの英語の

ように確立した形で「日本人の英語」が存在するわけではありません。

よって、スタンダードの英語(その定義はさておいて)を目指して、でも最後の

ところは日本人の英語に落ち着くということです。

 

文法の勉強法(156ページ)

「やはり、無意識のうちに文法にかなった文が作り出せるようになるまで、

文法をしっかりと消化、吸収し文法の規則を自分の中に取り込んでいかな

ければならない」

 

 

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■感想

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「なぜあなたは英語が話せないか」という理由はなんとなく分かったような

気がしましたが、「じゃあどうすれば良いの」というところがあっさりして

いて、モヤモヤ感が残る読後でした。

 

私自身は、発声の仕方でニュアンスが変わるという当たり前のことに

気づかせてくれた点は収穫でした。

 

以前、

聞く = 読むx 音 x スピード

という式を書いたことがあります。

かけ算には特に意味はなく、聞くが他の三つの要素でできているという式で、

聞く = f (読む, 音, スピード)

で良いでしょう。

 

聞いて分からないとき、スピードを落として分かるのなら、問題はスピード。

ゆっくりにしても分からないのなら、問題は音。

そもそもそのテキストを読んでも分からないのなら、問題は読む力

ということになります。

 

文字で読む文章は、読者がじっくり考えたり、後戻りしたりできることを

想定しての味のある、練られた文章とすることが可能ですが、音で聞く

文章はそうも行かないので、書かれ方が異なります。

今回はその関連で、イントネーション等によるニュアンスの有無という

要素があると分かったわけです。

(当たり前の話なのですけれどね)

 

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■おまけ

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本決算が盛り上がってきましたので、来週か再来週のどちらか、メルマガを

一回お休みさせていただきます。

 

 

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1962年生まれ。福井県出身。証券会社の経理マン

 

2002年から2005年の四年間に、英仏伊の3カ国語それぞれで三冠

(ガイド試験、検定1級、EUのC2レベル試験)を達成した。

 

先週4月10日に●●歳の誕生日を迎えた。

 

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2008/04/08

[]037号 「英語学習7つの誤解」 00:11 037号 「英語学習7つの誤解」 - 語学の虎の巻 [書評]英語・外国語学習法 を含むブックマーク はてなブックマーク - 037号 「英語学習7つの誤解」 - 語学の虎の巻 [書評]英語・外国語学習法 037号 「英語学習7つの誤解」 - 語学の虎の巻 [書評]英語・外国語学習法 のブックマークコメント

 

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英語・仏語・伊語 トリプル三冠王による

語学の虎の巻 [書評] 英語・外国語学習法  - 037号 -

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■今週の本 「英語学習7つの誤解」

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買う??: ★★★☆☆

面白かったです。

が、具体的な勉強法が書かれているわけではありません。

 

読んで頂きたい方:

「しっかりとした英語を身につけたいと思っている方々、そして、将来の

ためにお子さんに英語を身につけさせたいと考えている方々」(「はじめに」

4ページ)

  

「英語学習7つの誤解」 大津由起雄

NHK 生活人新書 2007.08  

アマゾンはこちらから

http://www.amazon.co.jp/dp/4140882298/ref=nosim/?tag=gogakunotoran-22

 

 

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■エッセンス

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以下の7つの誤解を解いてくれる本です。

 

1.英語学習に英文法は不要である

2.英語学習は早く始めるほどよい

3.留学すれば英語は確実に身につく

4.英語学習は母語を身につけるのと同じ手順で進めるのが効果的である

5.英語はネイティブから習うのが効果的である

6.英語は外国語の中でもとくに習得しやすい言語である

7.英語学習には理想的な、万人に通用する科学的方法がある

 

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

■内容

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この種の誤解を解こうとする本はいろいろ出ていますが、「母語/外国語」

という切り口ではなく「母語/第二言語/外国語」という分け方を提示して

説明しているところが他とは違います。

 

 

第1話「母語・外国語・第二言語とは何か」が、本書の重要な箇所の一つ

です。

 

例を挙げてざっくりと説明すると、以下のようになります。

 

母語 - 我々にとっての日本語

第二言語 - 我々が例えばアメリカに移住・転勤したとしてそこで学ぶ英語

外国語 - 我々が日本にいて学ぶ英語

 

「なによりも大切なのは、『外国語』の学習を、『母語』や『第二言語』の

獲得と混同してはならないという点です」(29ページ)

 

赤ちゃんが言葉(母語)を学ぶようには我々は言葉(外国語)を学ぶことは

出来ませんし、アメリカに移住して四六時中英語に囲まれ英語無しでは

生活できない人が言葉(第二言語)を学ぶようには、我々は言葉(外国語)を

学ぶことは出来ません。

 

第二言語としての英語はESL (English as a Second Language)、外国語と

しての英語はEFL (English as a Foreign Language)と呼ばれます。

  

 

第2話では文法について、母語であれば無意識に身につけてしまうもの

ですが、外国語であれば意識的に身につけなければならず、そこでの

「学習英文法」は、「英文法の中の基礎的な部分を正確に、しかも、わかり

やすく解説したものでなくてはなりません」(40ページ)としています。

それを受けた第3話は、よい学習英文法の選び方のヒントです。

 

 

第4話は、いわゆる臨界期仮説です。(ある年齢までに身につけられないと、

そのまま身につけられずに終わってしまう)

第二言語にも臨界期はあるらしいとしていますが、そこでは、「学習効率」と

「達成度」は分けて考える必要があるとしています。(73ページ)

これは興味深い切り口だと思いました。

それは例えば、短期間で習得するが、そこで頭打ちになるというような

ケースでしょう。

今後考える際の枠組みとして使いたいと思います。

 

 

第5話は我々に関係する、外国語学習における臨界期の話です。

これについては実験しようとすると倫理的な問題もあり、あるともないとも

科学的には実証されていないとのことです。(82ページ)

 

私個人としては、「外国語学習には臨界期があるから早く始めなければ」では

なく、「外国語学習においては、早く始めても遅く始めても(外国語への

エクスポージャーが少ないので)違いは無い」と思っています。

そうであれば、著者の言うように、外国語学習では文法を意識的に身に

つけなければならないので「文法的説明を理解するための分析能力」を身に

つけた中学生以上で学び始めるのが良いのだと思います。(86ページ)

 

 

第7話では、母語を身につけるときのように、英語のシャワーを浴びる

ことで英語を習得できるかについて論じています。

 

母語の場合、1日10時間英語に触れているとして、3歳までに母語の骨格が

出来るとすると、10時間x 365 日 x 3年 = 10,950 時間。

我々が毎日3時間英語に触れるとして、3,650日(10年)かかることになり

ます。(104ページ)

実際には我々が日本語で身につけている能力を「利用して」英語を学ぶ

部分もあると思いますので、ここまで時間はかからないと思いますが、

それにしてもかなりの時間です。

 

 

第9話は「英語で考える」について、具体的にどういうことなのかが

分かりにくいので

「『英語を使うときに日本語を意識にのぼらせない』と言いかえて英語の

学習の目標とすべきです」(124ページ)としています。

我々が考えるときに、もちろん言葉に引っ張られる部分もあると思いますが、

もしそうであれば、名前が未だ与えられていない新たな発想は生まれて

こないことになります。

英語で考えるのではなく、日本語を使わずに考えるということを目的に

すべきということです。

 

 

第12話は私にとって新鮮な章でした。本書のコアの部分の一つです。

母語の文法は無意識に覚えてしまう一方、外国語を学ぶ際の分析的な

アプローチが必要です。

 

「ことばに対して分析的であることに慣れていないことが、外国語を新たに

学ぶときの障害になっていることが多いのです。『ことばに対して分析的で

ある』とは『ことばを考える対象とし、その仕組みや働きを意識的に捉える

力』ということです」(141ページ)

この力を著者は「ことばへの気づき」と呼んでいます。

 

「ことばに対する感覚が鋭いといわれる人は母語についても意識的に

捉えることができます。しかし、多くの人たちにとって、ことばを意識的に

捉えるには練習が必要です。そして、その練習は、まず、直感がきく母語を

対象に行うのが望ましいのです」(143ページ)

 

母語を利用してどのように練習するかは本書には書かれておらず、著者の

「探検!ことばの世界」(ひつじ書房)を参考書にして欲しいとだけあります。

(面白そうなので注文しました。書評は別途)

http://www.amazon.co.jp/dp/4894762234/ref=nosim/?tag=gogakunotoran-22

 

ひょっとしたら、学生時代に国語文法、古典文法が得意だった人は外国語

学習にもスムーズに入れたのではないでしょうか。(私はそうでした)

また、私自身、外国語を学んだことで自分の日本語がいろいろと変質した

ような気がしています。

このメカニズムが分かれば、まずは日本語を変質させることで外国語習得が

容易になるかもしれません。

 

 

第13話では「達人」たちの学習法を紹介し、最終話で外国語学習の成功の

要因として次の三つを挙げています。

 

1.外国語学習の動機づけ

2.学習した外国語を使用する状況の存在

3.外国語学習の基礎をなす学習文法を効果的に身につけるための

ことばへの気づき

 

 

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■感想&おまけ

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本書はNHKラジオ講座「英会話レッツ・スピーク」のテキストに掲載

されていたものです。

 

「英語学習は母語を身につけるのと同じ手順で進めるのが効果的である」

「英語はネイティブから習うのが効果的である」というのは誤解であると

言い切ったその同じテキストには、駅前留学の会話学校の広告が出て

いました。

NHKも腹が据わっていると感じました。

  

付録2で、お薦めの英語辞書・英文法書が記載されています。

その中で、「どこの辞書を使っている?」と言う質問に対し、最近の学生は

「カシオのです」などと平気で答えるというくだりがあって、笑わせて

いただきました。

 

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発行者略歴

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澁澤寅彦 (しぶさわとらひこ) (ペンネームです)

1962年生まれ。福井県出身。証券会社の経理マン

 

2002年から2005年の四年間に、英仏伊の3カ国語それぞれで三冠

(ガイド試験、検定1級、EUのC2レベル試験)を達成した。

 

最近ベルトが緩くなって、ダイエットの効果が出てきたかと喜んだのですが、

良く見たらいつもより一つ外の穴を使っていました。

   

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[]036号 「英語達人塾」 22:48 036号 「英語達人塾」 - 語学の虎の巻 [書評]英語・外国語学習法 を含むブックマーク はてなブックマーク - 036号 「英語達人塾」 - 語学の虎の巻 [書評]英語・外国語学習法 036号 「英語達人塾」 - 語学の虎の巻 [書評]英語・外国語学習法 のブックマークコメント

 

  

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■今週の本 「英語達人塾」

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買う??: ★★★☆☆

ネイティブと同等以上の英語力を目指す人には買いだと思います。

 

実行可能度: ★☆☆☆☆

「本塾のすべての課題に真面目に取り組んだとしたら、毎日勉強しても

10年はかかる」という大変な勉強量をこなすのはかなりの努力が必要です。

 

読んで頂きたい方:

10年(或いは、毎日は勉強できないからそれより長い時間)勉強した後に、

まだ英語を使う機会と気力が残っているであろう方。

 

「英語達人塾」 齋藤兆史

中公新書 2003.06  

アマゾンはこちらから

http://www.amazon.co.jp/dp/4121017013/ref=nosim/?tag=gogakunotoran-22

実践してみた人のレビューもありました。

 

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■エッセンス

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日本の英語達人の勉強法を参考にしながら、カテゴリー毎に勉強法を提示し、

発展学習としての自習の課題を提示します。

 

カテゴリーは、音読/素読/文法解析/辞書活用法/暗唱/多読/丸暗記/

作文

これ以外に、視聴覚教材活用法/その他の独習法/英語教材の選び方の章が

あります。

 

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■内容

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第一章「入塾心得」で、「日本語でしっかり物を考える習慣を付ける」

「学習の基本は真似と反復」「継続は力なり」と述べて、本書のすべての

課題をやろうとすると、毎日真面目にやって10年かかるとしています。

さらに、勉強量は到達時期、レベルの目標から逆算して割り出すとして

います。

 

外国語学習に於ける母語の位置付けに関して、「外国語は母語を超えられ

ない」と言う人が多くいて、しかもその説明がないことにこれまで不満を

持っていました。

本書でも「母語を大事にしない人間は、外国語の習得など望むべくもない」

(5ページ)と言い切っています。

 

英検1級の試験にも日本語はいらなくなりました。英語の運用能力だけを

考えるならば、日本語の入り込む余地は無いようにも見えます。

 

しかし、最近私の考えも少し変わってきました。

 

以前紹介した、山田雄一郎「英語力とは何か」にあったように、外国語

能力と日本語能力の間に共通の基底能力が存在し、よって日本語のベースの

部分をしっかり作っておけば、それが外国語運用能力の向上につながると

いうことだと思います。

 

第二章は音読です。

「英語の発音をよくするためのもっとも効果的な独習法は英文の音読で

ある」(16ページ) 

「単語を正確に発音するためにどうしても覚えておかなくてはならないのが

発音記号である」(18ページ)

 

私も中学一年の時から発音記号を意識して勉強していたので、発音記号は

お薦めします。

 

人によって発音には癖がありますから、発音記号も万全ではないのです

けれど、聞き取りやすい発音を目指す場合、同じ発音記号で表される

音が一貫した音で話されることが必要ということです。

 

私は、日本人による飛行機の機内アナウンスの英語発音が聞き取りにくい

のですが、原因は同じ発音が為されるべき母音が、単語によって変わって

しまっていることだと思っています。

 

第三章は素読です。

「素読とは、意味や内容をあまり考えずに同じ文章を何度も音読すること

です」

英語の響きを楽しむことで、「英語のリズム、英語の『ノリ』を体で覚えて

しまえば、英文の善し悪しは読んだときの調子でわかるようになる」

(35ページ)ということです。

このためには、読むべき英文は、名文と呼ばれる物でなければなりません。

 

第四章は文法解析です。

「文法の学習なくして外国語の上達はありえない」

「従来の文法・読解中心の教育が(少なくとも一般的な英語学習者にとって)」

効果を上げなかったとすれば、それは文法・読解の訓練が不十分だったから

である」(41ページ)

「文法を正確に読み解く訓練をしているうちに、しだいに文法が気になら

なくなって文意がさっと頭に入るようになる。これが正しい学習の順序で

ある」(49ページ)

 

ちなみに、この章の発展学習は「大学受験レベル以上の英文法の学習

参考書を、最初から最後まで3度通読しなさい」でした。

 

第五章は、辞書活用法です。

「語学力は辞書を引く回数に比例して伸びるものだと信じている」

(57ページ) とし、単語帳作りを勧めています。

 

第六章は暗唱です。

達人、岩崎民平を引用し、「この英文の調子を覚えると言うことは英語の

研究において是非欠いてはならぬものと今日でも革新している」と書いて

います。(72ページ)

朗読用の名文の基準として、内容、修辞、音調の三点を挙げていますが、

まずは本書に収録されている例文を利用しても良いでしょう。

 

第七章は多読です。

「英書の多読は英語達人になるための必須条件だと言ってもいい」

(88ページ)ということです。

「将来英語で飯を食おうという学生諸君には、少なくとも1日平均30

ページ(欲を言えば40~50ページ)は読んで欲しい。高度な読解力を目指す

社会人なら、1日平均10ページと言ったところか」(101ページ)だそうです。

頑張りましょう。

 

第八章は丸暗記です。

ここでは文の暗唱ではなく、文法事項を指しています。

発展学習には「高校で学習する程度の英文法事項を網羅した英文法書を

丸暗記しなさい。(所要時間は2,3カ月程度。最低3,4会の通読が必要と

思われる)」と書かれています。

 

第九章は作文です。

読書で見かけた表現を参考にしてどんどん英文を書きためていくことを

勧めています。(見たことのない表現を使ってただ書きまくるのでは変な

癖がついて逆効果)

 

 

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

■感想

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

到達目標は「英語圏の人たち以上の英語力」(40ページ)、所要時間は、

真面目に取り組んだとして「毎日勉強しても10年はかかる」(8ページ)と

言われると、「何もそこまで」という気になります。

通訳・翻訳など、外国語のプロを目指す人にとっては必要な訓練だとは

思いますが。

 

著者はきっと学校英語で英語ができるようになったのでしょう。

 

学校英語擁護派は、「『学校英語は役に立たない』と言う人は、学校英語を

吸収しなかった人だ」 (志緒野マリ「たった3カ月で英語の達人」詳伝社

黄金文庫38ページ)などと言い切ってしまいます。

学校英語で英語を身につける人は実は少数派で、「日本の英語(外国語)教育は、

ひとりの英語好きを生むために十人の英語嫌いを再生産し続けていると

言われる」(「外国語をどう学んだか」講談社現代新書の中での筑紫哲也の

コメント)という事実に気づかないのかも知れません。

著者にしろ、本書で取り上げられる達人たちにしろ、モデルにするには

レベルが高すぎ、いずれも例外ケースではないでしょうか。

その高みを目指す意欲のある人に向けて書かれたと言われればそれまで

ですが。

 

などと言いつつ、英語習得と言う名の山登りの、極めて急だけど近道で

ある気がします。

 

この道で10年かかるのであれば、それ以外のもっと楽な回り道だと何年

かかるのか想像がつきません。

ただし、急な道は途中で息切れして登れなくなることもあるので注意が

必要です。

 

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■おまけ

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本書を久しぶりに読み返したのですが、前回は何とも思わなかった箇所が

ビンビン響いてきました。

本の内容が変わった訳ではないので、読み手の私が変わったと言うことに

なります。(変質者ということか)

 

毎日続けても10年かかるということですが、私はきっとある程度進んで

いるから5年で終わるかも知れないと思い、本棚の奥から文法書を引っ張り

出してきました。

「総合英語Forest」 とどちらにしようかと迷って「表現のための実践

ロイヤル英文法」にしました。

 

今回で36号となり、そろそろネタも尽きてくる頃かと思っているのですが、

いろいろ発見があります。

それは本に書かれている内容と言うよりは、それに刺激されて自分の考えが

どんどん発展していくことに驚いています。

 

引き続き「書評」と言いつつ自分の考えの思いつきを書き連ねていきたいと

思っています。

 

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■発行者略歴

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澁澤寅彦 (しぶさわとらひこ) (ペンネームです)

1962年生まれ。福井県出身。証券会社の経理マン

 

2002年から2005年の四年間に、英仏伊の3カ国語それぞれで三冠

(ガイド試験、検定1級、EUのC2レベル試験)を達成した。

 

肩こりがますますひどく、苦しんでいます。

 

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2008/03/25

[]035号 「英語上達完全マップ」 21:46 035号 「英語上達完全マップ」 - 語学の虎の巻 [書評]英語・外国語学習法 を含むブックマーク はてなブックマーク - 035号 「英語上達完全マップ」 - 語学の虎の巻 [書評]英語・外国語学習法 035号 「英語上達完全マップ」 - 語学の虎の巻 [書評]英語・外国語学習法 のブックマークコメント

 

  

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■今週の本 「完全英語上達マップ」

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買う??: ★★★★☆

「六ツ野メソッド」と呼ばれているらしいです。TOEIC300-400の初級

レベルからTOEIC900レベルまで引っ張り上げるステップが詳細に

書かれています。

英語塾の先生用のマニュアルのようです。

と言いつつ、TOEIC対策をするわけではなく、英語力を付けることで

結果的にTOEICの点数がついてくるというアプローチです。

アウトプット力も合わせてつくと思われ、バランスの取れたアプローチです。

アマゾンのカスタマーレビューも好意的です。

 

実行可能度: ★★★☆☆

基本的に、数をこなさないとダメというアプローチですので、独学では

強い意志が必要です。関東のお住まいの方なら、著者の英語学校に通って

しまうという手もあるかも知れませんが。

 

「完全英語上達マップ」 森沢洋介

ペレ出版 2005.10  

アマゾンはこちらから

http://www.amazon.co.jp/dp/4860641027/ref=nosim/?tag=gogakunotoran-22

 

 

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■エッセンス

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章立ては以下の通りです。

第一章 英語習得の戦略

第二章 英語トレーニング法

第三章 トレーニングの進め方

第四章 トレーニングを継続するために

第五章 お薦め教材

 

英語が身につかない原因は「効果的なメソッドに従って十分なトレーニングを

積んでいない」(32ページ)であるとして、本書で効果的なメソッドを、その

繰り返しの回数とともに提示します。

 

第二章で説明されるトレーニング法は、以下の通りです。

1.音読パッケージ

2.短文暗唱=瞬間英作文

3.文法

4.精読

5.多読

6.語彙増強=ボキャビル

7.リスニングトレーニング

8.会話

 

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

■内容

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

第二章 「英語トレーニング法」で、八つの分野が個別に説明されます。

 

1.音読パッケージ

以前ご紹介した國弘正雄「國弘流英語の話し方」にあった、只管朗読(しかん

ろうどく)をベースにしたものです。

(リピーティング・音読・リピーティング・シャドーイング)というセットで

テキストを30回声に出します。これを1サイクルとして複数回繰り返し

ます。

著者は一つのテキストにつき、100回を1サイクルとして5回繰り返した

そうですが、生徒さんはそこまでついて来れず、効果が出る最低限として、

1サイクルあたり30回としたそうです。

「英語を使いこなせないのは、この繰り返しが致命的に欠如しているから

です」(69ページ)

使うテキストは「自分の読みのレベルを100とすると、60~80くらいの

ものが標準的です」(86ページ)

 

 

2.短文暗唱=瞬間英作文

この章は私の気に入ったところです。

読んで分かる中学生レベルの英語が口から自然に出てくるように活性化

するためのトレーニングです。

 

インプット(読む・聞く)のトレーニングはアウトプット(書く・話す)の

トレーニングに比べて受け身で楽なので、独学だとどうしてもインプットの

訓練に時間を割いてしまいます。

(アウトプットの訓練は如何に間違いを修正できるかが課題として残る

という点もあります)

TOEICもインプットの力を試すテストですから、結果としてインプットは

たくさんやってTOEICの点数は高いけれどアウトプットが出来ない学習者が

多く出てしまいます。

 

「わかっていること」を「できること」にするためにはわかりきったことを

繰り返すことが欠かせません。(111ページ)

 

まずは中学の文型集の類から始めて、徐々にレベルアップしていきます。

もちろん自動化するために何回も繰り返します。

 

外国語のインプットの際に、「英語を英語のまま理解する」ということが

良く言われます。これはこれで正しいと思いますし、一部学校英語教育に

見られる返り読み訳読タイプの読み方は避けるべきです。

 

受け身であるインプットにおいては、そこにある外国語の表現をそのまま

取り込んで頭の中にモヤモヤとしたイメージを再構築すれば足ります。

 

翻って、能動的な作業であるアウトプットにおいては、頭の中のモヤモヤを

ターゲット言語で表すわけですが、まずはそのモヤモヤを思い浮かべなければ

なりません。

 

日本人が外国語が苦手だと言うときに、外国語能力以前に、語るべき内容を

(日本語であっても)持っていないというケースがあります。

 

以前ご紹介した小川芳男「話せるだけが英語じゃない」に出ていた、事前に

母語でブレーンストーミングして話す内容を決めてから外国語を話すのと

同じで、まずはモヤモヤを作るための刺激を日本語の短文で与えることは

良い方法だと思います。

 

上級になってくれば、目に見えたものをどんどん英語で言ってみたりとか、

実況中継したりとか、或いは「今日は地球の温暖化について話してみよう」

などとテーマを決めた独り言でモヤモヤを作りながら話すことができると

思います。

しかし、答合わせが難しいので、まずは答のある短文集で、頭の中の

プロセスの自動化を目指すのは有効だと思います。

 

 

3.文法

文法というと拒否反応があるかも知れませんが、「文法問題は『解く』のでは

なく『反応』すべきもの」(127ページ)であり、「文法的におかしい文を

見たり、聞いたりすれば、違和感を覚える体質」(133ページ)を作ることを

目指します。

 

 

4.精読

世間で言われている精読を「旧式の精読法」とした上で、「大まか読み->

解説を利用指定のじっくり読み -> トレース読み」によって省力化した

精読を提案します。

 

 

5.多読

多読では、語彙数を制限した Graded Readers を中心とした「プレ多読」から、

次の「語彙増強=ボキャビル」を経ての「多読」により、ペーパーバックから

Newsweek/Time 誌までを展望します。

当初は理解率6割程度で良しとしてスタートするものの、精読の効果と

相まって、著者の言うところの「精速読」のレベルに達します。

 

 

6.語彙増強=ボキャビル

ボキャビルは単語集によるものです。(ペーパーバック読書を極めたい人は

自作の単語集を作ることを薦めています)

ここでも繰り返しのトレーニング方法を提示しています。

 

単語集でのボキャビルは批判が多く、その理由の一つは「訳語は状況に

応じて違う。一対一対応はできない」というものです。

この批判に対しては、「訳語は状況に応じて違う。一対一対応はできない」

ということを心に留めておけば良いでしょう。

この点については著者は「同レベルの単語集を複数使う」(187ページ)

ことで複数の文脈でその単語と出会うことを可能にしています。

 

多読だけでボキャビルをするにしても、出会ったその場面においては訳語は

一つであり、単語集で学ぶのと同じです。(実際は日本語に訳さず読んでいる

ので、訳語を持ち出すのはおかしいのですが、説明の都合上お許しください)

 

単語を覚える作業と、それを多読により豊かにしていく作業は別の脳の

働きだという説もあるようですし、いずれにせよ本書でも多読を勧めている

わけですし、記にしなくても良いと思います。

 

 

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

■感想

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

「英語上達法」の本を書く人は、ほぼ例外なく英語がかなりできる人です。

英語のできない人が「英語上達法」の本を書いても売れません。

ところが、英語のできる人は上達のそれぞれの過程で必ずしも勉強法を

意識しておらず、結果として上級者になった自分が最後にやっていた勉強法を

周りに勧めてしまうおそれがあります。

 

本来は、上達の過程のそれぞれのレベルで勉強法が異なってしかるべき

なのですが、上級者のトレーニングを初級者にも勧めてしまいます。

 

本書は著者の経験に裏打ちされたものであり、かつ著者の英語教室で実際に

検証されているアプローチであり、安心感があります。

 

初級者から上級者までをカバーしていることから、自分のレベル以外の

部分は面白くないかも知れません。トレーニングも細部まで書かれて

いますし、読み通す本ではないかも知れません。

 

前にご紹介した、國弘正雄「國弘流英語の話し方」や、石井辰哉「英語力を

上げる実践勉強法」と同じく、300ページレベルの総合学習書です。

お買い得です。(300ページものを一週間で読んでメルマガにするのは、少し

しんどいです。)

 

第五章のお薦め教材で、音読パッケージでは國弘正雄「英会話絶対音読」の

シリーズが紹介されていますが、著者も音読パッケージ用に教材を出して

いて、これもアマゾンで好評のようです。

http://www.amazon.co.jp/dp/4860641345/ref=nosim/?tag=gogakunotoran-22

 

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■おまけ

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この「語学の虎の巻」は以下のサイトになります。

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澁澤寅彦 (しぶさわとらひこ) (ペンネームです)

1962年生まれ。福井県出身。証券会社の経理マン

 

2002年から2005年の四年間に、英仏伊の3カ国語それぞれで三冠

(ガイド試験、検定1級、EUのC2レベル試験)を達成した。

 

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メルマガ名: 語学の虎の巻[書評]英語・外国語学習法

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2008/03/18

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■今週の本 「日本語が見えると英語も見える」

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買う??: ★★☆☆☆

二回目読み直して、私にはとても面白く、いろいろな考えが次々と刺激

されて浮かんできました。ですが、一般ウケする内容ではないと思います。

中津燎子「なんで英語やるの」の解説書として優れています。

 

実行可能度: ★★☆☆☆

本書で示されるオノマトペの英訳の例はとても良いトレーニングになると

思うのですが、同様の練習を独りでやるのは答えにたどり着けず不可能です。

 

読んで頂きたい方:

和文英訳で悩んでいる方は、「中間日本語」の考え方が役に立ちます。

 

 

「日本語が見えると英語も見える」 荒木博之

中公新書 1994.10  

アマゾンはこちらから

http://www.amazon.co.jp/dp/4121012127/ref=nosim/?tag=gogakunotoran-22


 

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

■内容

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

日本人が英語が苦手である理由を、両者の対象世界の切り取り方の違いに

求めています。

 

まず、第一部に於いて、オノマトペなどに見られるようなファジィな

情動的言語としての日本語と、概念的・抽象的な言語としての英語との

差異を述べます。

例として「けなげ」の英訳を試みるのですが、和英辞典にあるように、

英単語一語で表現できるようなものではなく、ファジィであるが故に、

英語の単語を二つ、三つ並べないとその意味が出せないとしています。

ここで中津燎子氏の「中間日本語」が出てくるのですが、それは「外国語に

移行可能な程度に最小限度整理された日本語」です。

例えば35ページにある例では、「よぼよぼの老人」の英訳を、和英辞典では

「a decrepit old man」としているところを、「よぼよぼ」をまず「老人が

衰えて身体のしっかりしないさま、また力のない足取りで歩くさま」と

訳しやすい日本語にほぐした上で、「a feeble and shaky old man」或いは

「a weak and shaky old man」という訳を提示します。

 

第二部では、モノローグ言語としての日本語と、ダイアローグ言語としての

英語の対比を行います。

電話口で相手に「弟と代わりますから」と言うときに、I も you も存在

せず、また川端康成が「国境の長いトンネルを抜けると」と書くとき、長い

トンネルを抜けるのが誰(あるいは何)であるかが明らかではないと言う

例から、日本語に於いては自分/相手の意識がはっきりしないモノローグ

言語になっているとしています。

 

これらの問題点の克服法として、第四部で中津燎子氏のアプローチを

提示します。

 

第五部では音声訓練の方法として中津式アプローチを提示します。

 

第六部では、中間日本語を経由しての英訳の実例を提示します。

 

第七部では本書全体を「苦手克服七カ条」とまとめた上で、平泉渉・渡部

昇一「英語教育大論争」をたたき台として、英語教育のあり方について論を

展開します。

ここで紹介される渡部氏のコメントは興味深いです。以下の部分が印象に

残りました。

 

「戦前、戦後の外国語(英語)教育は、日本人に母国語と格闘することを

教えた。単なる実用手段としての外国語教育は母国語との格闘にならない。

その場合は多くが条件反射の次元で終わるからである。英文和訳や英文法は

ことごとく知力の極限まで使ってやる格闘技なのである。そしてふと気が

付いてみると、外国語と格闘していると思ったら、日本語と格闘していた

ことに気が付くのである」(163ページ)

「近頃、日本の国語教育に対する批判が高い。しかし、逆説的ではあるが、

日本の国語教育は、国語の文学的教育であるにすぎず、国語の言語学的

教育は英語の時間にもっとも徹底的に行われているのである」(164ページ)

 

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

■感想

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

(今週は私の独り言に近い感想で、内容があちこち飛びまくりますので、読み

飛ばして頂いて結構です)

 

この本を最初に読んだのは2005年4月でした。

この本自体も当時かなりのショックを与えてくれましたが、同時に、中津

遼子著「なんで英語やるの?」に巡り合わせてくれたという意味で、大きな

役割を果たしてくれました。

 

本書で紹介される「中間日本語」という概念は肝心の中津氏の本では、

続編の「再びなんで英語やるの」方に出てきて、しかも、本の2,3ページ

軽く触れられているだけでした。

 

高校の時の和文英訳で、「英訳しにくい時はまず日本語をもっと訳しやすい

日本語に言い換えてから英訳しなさい」という指導を受けました。

それが本書で言うところの「中間日本語に直す」ということなのでしょう。

当時はそんなものかと思いましたが、本書でその理論付けが与えられました。

 

「やまとことばを英語に移す場合は原則として二語以上の英語をもって

なさなければならない」という著者の主張は大きなショックでした。

 

対象世界の切り分けという視点はこれまでも意識していて、意味や音の

領域で使っていました。

 

虹の例で言えば、次のようになります。

 

日本では虹には七つの色があります(実際は連続して変化している色の帯に

対して7つの色を認識する)が、Aという言語(エスキモーのとある部族の

言語?)では二つの色しかありません。これを明るい色と暗い色としましょう。

この場合、日本の赤も黄色も、Aでは「明るい色」となります。

逆にAの「明るい色」は赤だったり黄色だったりします。それは状況に

よって決まります。

ところが、この本を読むとその考えは薄っぺらだったと思い知らされる

こととなります。

先ほどの「明るい色」が赤だったり、黄色だったりするのですが、赤でも

あり黄色でもある場合があるということです。

 

上に書いた「けなげ」などの例がそれにあたります。

この場合、「明るい色」の日本語訳は、「赤かも知れないし黄色かも知れない」

ではなく、「赤であり黄色である」ということになります。

 

それまでの私は、直線的、或いは平面的な意味領域をどのように切り

分けるかと言う形で考えていたのですが、それは、一単語対一単語という

完全対応はあり得ないと理解しつつも、特定の状況に於いては一語で

訳せると思っていたわけです。

 

ところが、本書で言えば「けなげ」を訳す際には、その弱小性、逆境性、

忍耐性、勤勉性を理解した上で英語に訳すことから、三語も四語も費やす

わけです。

 

もちろん、これは英語の問題と言うよりは、ファジーな日本語の多義性に

よるものですが、これにより、日本語->英語はもはや直線でも平面でもなく、

厚みを持った重ね塗りの構造となったわけです。

 

そうした中での辞書の訳語はどのように考えたらよいのでしょう。

 

私はこれまで(今でも)英和辞典派で、特に英英辞典の使用にはこだわって

いませんでした。

辞書にある訳語は意味領域(面積)の中に置かれた座標であり、そこを基点に

肉付けをしていって意味領域の境界をつかめれば良いと思っていました。

 

辞書を見ると訳語をざっと眺めた上で、そこに共通する領域に思いを馳せ、

個別の訳語は忘れる様に心がけていました。

 

ところが、日本語においては意味領域は平面ではなく厚みを持っている

わけです。

平面の意味領域と厚みを持つ意味領域をどのように対置させるかが課題です。

(と、ここまで書いてきて、過去30年以上の私の作業は、英語の意味領域に

日本語の訳語をプロットすることが中心で、その逆の作業はほとんどやって

いないことに思い至りました)

 

第五部「音声訓練の方法」では、「音も文化である」としていますが、

「英語音声訓練に限って言えば、英語のネイティブ・スピーカーはあまり

役に立たないということである」(136ページ)

文法のみならず発音も、ネイティブなら何の努力もなく出来てしまうので、

教えられない(どうして日本人には出来ないのか分からない)ということです。

 

第七部の渡部氏の主張も新鮮でした。

 

以前紹介した三森ゆりか「外国語を身につけるための日本語レッスン」

などを読んでいると、日本の国語教育の中で論理的な思考、表現のトレー

ニングが為されていないことで英語での表現が苦手だという印象を受けます。

その観察はそれとして正しいと思いますし、論理的思考プロセス/表現手法を

学ぶことも、異文化理解の一部でしょう。

 

ここで渡部氏が述べているのは、訳をするという作業で格闘することで

外国語と格闘し、実は日本語と格闘しているということですが、それが

異文化理解につながるのだと思います。訳せないと分かること、それを

何とかして訳すことを通じて異文化理解が深まるのであり、この部分は

国語教育の中では為し得ないことだと思います。

 

最近の英語教育においては、訳すという行為を避けているような気がします。

日本語を介さずに四技能を身につけて、英語だけの運用能力が高まったと

しても、訳す作業をせずにそこに至った場合、異文化理解という観点が

抜け落ちているかも知れません。

 

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■おまけ

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平泉渉・渡部昇一「英語教育大論争」(文春文庫)

アマゾンの中古を注文しました

http://www.amazon.co.jp/dp/4167204037/ref=nosim/?tag=gogakunotoran-22

 

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来月は年度決算。

どこか一週、メルマガをお休みさせていただきます。

 

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■今週の本 「『達人』の英語学習法」

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買う??: ★★★★☆

(このメルマガも含め)世の中の多くの外国語学習法に振り回されていると

感じている方には、研究の現場で何が良いとされているかを知ることで、

迷いが吹っ切れるかも知れません。

 

実行可能度: ★★★☆☆

気持ちの持ちようが変わって、学習の姿勢が変わるかも。

 

 

「『達人』の英語学習法」 竹内 理(たけうち おさむ)

草思社 2007.11  

アマゾンはこちらから

http://www.amazon.co.jp/dp/4794216513/ref=nosim/?tag=gogakunotoran-22


 

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

■エッセンス

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

 

著者は英語教育学が専門。

 

「日本で生まれ・育ち・学んだ『外国語の達人』の研究や、第二言語習得

研究のデータや理論をもとにして、たとえ留学しなくても、また子どもの

ころから特殊な英語教育を受けていなくても、さらには英語ネイティヴ

話者の親のもとに生まれ落ちていなくても、かなり高いレベルまで英語

(外国語)を習得することができるのだということ、およびその具体的な

方法はどういうものなのか、について明らかにしていきたいと思います」

(11ページ)という前置きにはとても期待してしまいます。

 

達人の勉強法を単に集めただけの本は世の中にいくつも出ていますし、

ある意味このメルマガもその類です。

 

単に集めるだけではなく、それらを分析して成功者の共通点を提示する

本書は画期的なものです。

「私はこうして英語をマスターした」的なタイトルの本97冊を入手し、

そのうちの69冊を分析対象としたとのこと。もはや私のメルマガの役割は

終わったかと思わせるような本です。

 

章立ては以下の通りです。

 

序 達人への道

1 もう手遅れなのだろうか

2 何が関係しているのか

3 達人に見る学習計画

4 達人たちの学び方

5 社会の中での学習法

終 達人たちの学習法のポイント

 

 

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

■内容

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

序章で「我々の到達点は英語ネイティヴ話者ではなく、日本で学んだ

『英語の達人』である」としています。こうすることで目標が明確になり、

アプローチも決まります。

「ネイティヴの赤ちゃんが英語を覚えるように」などという誘い文句に

惑わされなくなります。

 

第一章はいわゆる臨界期仮説(子どものうちに勉強しないと外国語が身に

つかないという仮説)について書いています。(最初『梨花行き仮説』と

変換されたのには驚きました)

 

著者は、臨界期仮説はあくまで仮説であり、例外があるとします。

いずれにせよ臨界期を超えている我々にとってはどうでも良い議論だと

切り捨てることも可能ではないかと思います。

その方が精神的に健康かも知れません。

 

本書に紹介されている臨界期仮説の研究がいずれも米国に移住した人の

(周りで英語が使われている状況での)英語習得状況についての研究だった

のが気になりました。

(英語が使われていない)日本で英語習得するケースには当てはまらない

のではないかと思いました。

すなわち、仮に臨界期仮説が正しいとしても、日本で学習する場合は英語に

触れる機会が圧倒的に少ないので、そもそも早く初めても(米国への移民の

子どもたちが)出来るようになるのと同じくらいに上手くなることはない

のではないかということです。

 

そのような研究結果が出た方が、早期英語教育の熱も冷めて良いかも

知れません。

 

前著「よりよい外国語学習法を求めて」では、より詳細な研究データが

提示されており、(その国で使われていない)外国語学習における臨界期

仮説の検証研究もあるようです。それがどのくらい日本の状況に合って

いるのかは興味深いです。

 

 

第二章で、「自分は英語ができない」という否定的な「思いこみ」が自信

喪失につながり、意欲・集中力の低下を通して学習の挫折につながると

いうパターンを提示しています。

これを打ち砕くためには、「英語教育学や第二言語習得研究を平易に解説

した書籍を読むなどして、科学的な研究の結果を知ることが良いと思われ

ます」としています。

 

最初に読んだときは、本書を自ら宣伝しているように思えましたが、注では

(以前ご紹介した)「外国語学習に成功する人、しない人」(白井恭弘著 

岩波科学ライブラリー)を挙げていました。

 

 

第三章では、「毎日コツコツと定期的に」と「一定期間集中して」の両方が

必要という点が興味深かったです。

また、学習の成果は直線的には表れず、高原現象を繰り返しながら進むので、

途中で停滞してもそこで止めないことが必要だとします。

 

 

第四章では「人の注意資源は一定である」という考えを持ち出すことで、

私たちの気持ちをスッキリさせてくれます。

 

人の注意力は一定しかないので、例えばスピーキングの練習では、流暢さと

正確性を同時に達成することは出来ないということです。

よって、初期に於いては間違いを気にせずにどんどんしゃべり、その後は

正確性に気を配るという風にシフトしていくのが良いと言うことです。

 

読む・聴くにおいては、精読から多読、精聴から多聴に移るのが良いと

言うことです。

 

 

授業でのトレーニング法としては、第三章のColumn5(80ページ)にある

二人組での「音読ストリーム」、さらに音読の後には第五章のColumn8

(136ページ)にある、「暗写、形式操作、表現練習」が面白かったです。

(あまり内容に触れると本が売れなくなるのでこの辺りで)

 

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

■感想

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

前著「より良い外国語学習を求めて」も英語学習成功者のパターン分析の

本でしたが、参考文献のページだけで41ページもある論文調の300ページ

の本で、一般読者には読みづらいものでした。

 

本書は前著とかぶる部分が多くありますが、とても読みやすくなっています。

より詳細に知りたい方は、前著をお読みください。

 

前著によると「私はこのようにして●●語を身につけた」タイプの本が

アメリカではほとんど存在しないそうで、その代わり研究者が複数の学習

成功者の記録を集めて分析・比較するというのが主流のようです。

(47ページ)

 

日本でのこの分野での研究が遅れているために、個人の「私はこのように

して」タイプの本がたくさん出版されているのでしょう。

 

今後も本書のような研究の成果が、私たち一般外国語学習者に還元される

ことを期待します。

 

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

■おまけ

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(ご参考)

前著

「より良い外国語学習法を求めて―外国語学習成功者の研究」 松柏社

(2003/12) 

http://www.amazon.co.jp/dp/4775400525/ref=nosim/?tag=gogakunotoran-22

 

「外国語学習に成功する人、しない人 - 第二言語習得論への招待」 

白井恭弘著 岩波科学ライブラリー (2004/10)

http://www.amazon.co.jp/dp/4000066005/ref=nosim/?tag=gogakunotoran-22

 

 

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発行者略歴

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2002年から2005年の四年間に、英仏伊の3カ国語それぞれで三冠

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最近 朝晩お酒を飲んでいます。

養命酒ですけど。

 

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2008/03/04

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語学の虎の巻 [書評] 英語・外国語学習法 - 032号 -

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こちらです。

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■今週の本 「國弘流 英語の話し方」

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買う??: ★★★★☆

これも基本書ですね。「同時通訳の神様」と呼ばれた著者が、基本的な

ところから丁寧に書いています。

1999年の発売ですが、現在は2007年10月の22刷と、引き続き売れて

います。

 

実行可能度: ★★☆☆☆

野球の素振りを繰り返すがごとく只管朗読を繰り返すのは、大人になって

しまった我々にはかなり億劫なものに感じられるのでは無いでしょうか。

その壁を乗り越えられるかが最初のヤマです。

 

読んで頂きたい方:

話せるようになりたい方

 

「國弘流 英語の話し方」 國弘正雄

たちばな出版 1999.12

アマゾンはこちらから

http://www.amazon.co.jp/dp/4813311849/ref=nosim/?tag=gogakunotoran-22

 

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■エッセンス

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

 

章立ては以下の通りです。

第一部 只管朗読編

第二部 英文法編

第三部 活用自在編

第四部 日本と世界と英語編

 

本書のタイトルは「英語の話し方」なのですが、目次だけ見ると、「これで

どうやって話せるようになるのだ」と思ってしまいます。

実際は、第三部「活用自在編」が本書の半分を占めており、見聞きして

分かる表現・語彙・文法を使いこなせるものに変えていくヒントがそこに

提示されています。

 

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

■内容

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

 

第一部 只管朗読編

 

只管朗読は「ひたすら朗読する」という意味ですが、著者は中学校の

リーダーをくり返しくり返し読むことを勧めます。

 

もちろん、それだけでよいと言うわけではなく、今後の英語学習の核と

なるものがそれによって作られるというものです。

 

只管朗読の効果として、次の5つを挙げています。

 

1.直読直解が可能になる

英語をひたすら音読することによって、英語の語順どおりに意味をとって

いくという思考パタンが脳の中に深く刻まれるのです。(46ページ)

 

2.有意義な多読が可能になる

「精読->只管朗読->多読」の流れ。

 

3.自分が必要とする会話表現を、いろいろな媒体から取り込む力がつく

 

4.英作文の力が会話力になる

 

5.難しい英語に取り組む力がつく

 

教材については、中学の教科書を薦めていますが、いずれにせよ目移り

しないで、決めたテキストを何回も繰り返すことが肝要です。著者は課に

よっては、1,000回以上繰り返したと書いています。それだけ繰り返す

には強い意志が必要でしょう。

 

第二部 英文法編は、文法学習をどう考えるべきかという点から興味

深いです。

 

日本人は文法、文法と言うから英語ができないのではなく、事実はまったく

逆で、「まだまだ文法の勉強が足りない」というのが真相のようです。文法の

理屈や文法用語の暗記が足りないのではありません。訓練が足りないのです。

(106ページ)としたあとで、文法マスターの四段階を提示します。

 

1.文法書の説明を読んで、例文の意味が一通り分かる。

2.例文そのものを只管朗読して、身体に覚え込ませる。

3.文法的な観察眼を働かせつつ、大量の英語を読み、かつ聞く。

4.いろいろな文法項目を実際の場で使ってみて、自分の文法感覚を

錬磨、調整していく。

 

多くの人は第一段階で挫折、満足してしまうようです。

 

文法知識と文法運用能力を、knowing that と knowing how という考えを

提示して明らかにしていきます。(英国の哲学者Gilbert Ryleの定義による)

 

knowing that (文法知識)があるだけでは使えないので、練習することで

knowing how も身につけていくわけですが、knowing that からknowing

how に移る移り方は人によってそれぞれバラバラなので、「文法は自分が

必要と思うだけ勉強すればよい」という結論になっています。

 

第三部 活用自在編は、只管朗読で身についたコアの知識に肉付けをして

いくものです。

 

「文法書にのっている例文というものは、それぞれの文法形式の代表例

だけを集めたものであって、その形式が持つ表現可能性をすべてにわたって

記述したものではない」(218ページ)ということで、著者は、多読多聴での

肉付けをしていきます。

 

(実際の肉付けの例は、是非本書でご確認ください)

 

「文法能力語彙力も発音能力もそれなりにありながら、口から英語が

なかなか出てこないと訴える人がいます。原因を探ってみると、<他動詞

+名詞> <形容詞+名詞> といった基本的なコロケーション能力の不足に

よる場合がままあるのです」(262ページ) 

 

著者はコロケーション重視の研究社「新英和活用大辞典」を三冊ひき潰した

そうです。

 

 

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■感想

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

前々回の小川芳男「話せるだけが英語じゃない」でも感じましたが、

大御所がそのノウハウを一冊に注ぎ込んだという感じの本です。

 

第二部第五章にある「文法は自分が必要と思うだけ勉強すればよい」

という切り口は、目から鱗でした。

 

外国語学習に関する議論で、「AかBか」という対立が(分かりやすい

こともあり)良く用いられます。

「文法知識か運用能力か」というのもその一つですが、それに対しては

私は「第二言語を学ぶ日本人が、母語から遠い言語を学ぶのであれば、

文法を学んだ方が効率的に学べる。両方やれば良い」と言ってきました。

著者はさらに一歩進めて、「解説としての文法は自分が必要と思う分量だけ

勉強すればよい。自信があればゼロでもよい。各自が自分の置かれた状況と

自分のタイプを判断して、自分で決めるものだ。他人が押しつける問題では

ない」(148ページ)としています。

文法事項を文法用語を用いて説明できなくても、きちんと文法に従って

運用できていれば良いわけですから、「AかBか」ではなく、「AもBも」

でもなく、「お好きなように」ということです。

(とは言っても、私は引き続き文法はきっちりやるべきだと思って

いるのですけれど)

 

「まえがき」に、”Practice makes perfect” (英語のことわざ)が紹介されて

います。

これまでは「習うより慣れろ」と訳されて、当時のNovaなどの会話学校の

宣伝にも使われていました。

私は「Practice(練習)によって理論/知識が完全なものになる。よって

まずは理論/知識をしっかり身につけるべし」の意だとして、自分の

ブログに書いたりしていましたが、本書でも「何ごとも練習次第」(朝日新聞

天声人語の英訳のシゲ藤田氏の訳)とか「慣れるまで習え」(小川芳男氏の訳)

が紹介されています。

 

英会話学校の宣伝文句に踊らされず、地道な基礎トレーニングが必要です。

 

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■おまけ

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多くの興味深い本が紹介されており、いくつか買い求めました。

先週末に著者の「感情表現小和英」を近所のブックオフで見つけたのは

運命のようなものすら感じました。

http://www.amazon.co.jp/dp/4813317405/ref=nosim/?tag=gogakunotoran-22

 

昨年「できる人の勉強法」が売れた安河内哲也氏は、英語の学習書も

たくさん出しています。

「できる人の勉強法」の「プロローグ」には、安河内氏が予備校時代に

教わった先生の一人の川村さんが國弘正雄氏のお弟子さんであり、そこで

英語を音読中心でマスターした他、他の科目も音読中心で成績を伸ばした

という話が書かれています。

http://www.amazon.co.jp/dp/4806126063/ref=nosim/?tag=gogakunotoran-22

 

私もフランス語でこのアプローチを試してみようと、材料探しを始めました。

 

 

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発行者略歴

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澁澤寅彦 (しぶさわとらひこ) (ペンネームです)

1962年生まれ。福井県出身。証券会社の経理マン

 

2002年から2005年の四年間に、英仏伊の3カ国語それぞれで三冠

(ガイド試験、検定1級、EUのC2レベル試験)を達成した。

 

今年の目標は「ワイルドになること」ですが、最近は運動不足で

「ワイドに」なりつつあります。

 

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メルマガ名: 語学の虎の巻[書評]英語・外国語学習法

発行者 : 澁澤寅彦 ( [send email to shibu.tora@gmail.com via gmail] shibu.tora@gmail.com)

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■今週の本 「英語力を上げる実践勉強法」

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買う??: ★★★☆☆

とてもバランス良く書かれている本です。基本書として一冊あっても良い

でしょう。

 

実行可能度: ★★★☆☆

「英語は知識ではなく技術であり、楽しては身につかない」という当たり前の

アプローチです。

じっくりと時間をかける決意がまずは必要です。

 

「英語力を上げる実践勉強法」 石井辰哉

ペレ出版 2000.08  

アマゾンはこちらから

http://www.amazon.co.jp/dp/4939076431/ref=nosim/?tag=gogakunotoran-22


  

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■エッセンス

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TOEIC関連の著書で有名な著者が、34のメソッドを提示し、「工夫と努力で

日本にいても英語は確実に上達する」というコツを伝授する本です。

 

TOEIC対策ではなく、基本四技能を伸ばそうとする本です。

 

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

■内容

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1.心構え編

英語は「数学、化学」などの知識科目ではなく、「体育、技術家庭」のような

技術の科目だと著者は述べます。そこでは才能ではなく努力が重要であり、

次のような英語の伸びの方程式を提示します。(19ページ)

 

英語力 = かけた時間(時間) x 平均集中度 (%) x 学習法の効率 (%) x

才能 (0.8~1.2) x 頻度

 

本書の後半では、「英語の習得には2000時間必要」との話が出てきます。

(160ページ)

 

毎週40分のレッスンでは57年かかることになりますし、もとよりその

ようなスピードでは忘れるスピードも速いので、2000時間以上必要になり

ます。

自分が実際どのくらい外国語学習に時間を注いでいるか、都度振り返る

必要があるでしょう。

 

2.スピーキング編

独り言、或いは日本人の同レベルの会話練習友達を持つことを勧めています。

独り言については、シュリーマン、ロンブ・カトー、ピーター・フランクルも

実践していましたし、私も良くやっています。

 

結局のところ、ネイティブと会話するにしても、相手の質問を理解する

(これは一人でリスニング練習すれば良い)、回答を考える(これも一人で

出来る)、回答を外国語で話す(これも一人で出来る)、ということになり、

ネイティブ講師が必要になるのは、その場で丁々発止とやり取りをする

という部分だけではないでしょうか。

 

文法や発音の誤りを訂正することを、ネイティブ講師は避けるようです。

本書165ページに様々な理由が書かれています。

 

他方、話す側としても、間違えそうな表現を避けて、簡単な語彙、表現を

用いようとする回避行動に出るので、訂正されるケースも減るのだと思います。

 

そうであれば、日本人との会話練習でも構わないと思いますし、逆に

ネイティブ講師とのレッスンが受けられるのであれば、回避行動に出ずに、

敢えて高度な言い回しに挑戦して訂正してもらおうとする心構えが必要

でしょう。

 

訂正してもらえないことで間違っているかも知れない部分は、多読、多聴に

よって調整をしていくことになります。

 

 

3.リスニング編

ここでは、内容を保持する能力の重要性を説いています。

聞いている瞬間、瞬間では理解している(と思っている)場合でも、一つの

塊が終わったところで、内容を覚えていないということがありがちです。

これを、センテンスリピート、センテンストランスレーションで確認する

ことを勧めています。どちらの場合も、英語で意味を理解して、それを

自分の言葉で英語/日本語で出力するものです。

 

 

4.リーディング編

日本語を介さずに、前から理解していく練習法について提示しています。

文をパーツに分けて、前から順番に区切りながら、その時に頭の中でどの

ようにステップバイステップで考えているかを説明した method 22 は

新鮮なアプローチでした。

 

 

5.ライティング編

ネイティブの添削が望ましいとしながらも、大量に読み、大量に書くことで

センスを磨く他、先週の小川芳男「話せるだけが英語じゃない」でご紹介

した、英->日->英のリプロダクションも勧めています。

 

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

■感想

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

外国語能力とその測定は非常に興味深い問題です。

 

著者がTOEIC教育の専門だと言うことで、今回はTOEICの話を少し書いて

みようと思います。

 

026号で紹介した山田雄一郎「英語力とは何か」では、次のように書いて

います。

「テストの作成は、その特定した能力をいかに測るかを工夫するものです。

そして、いかに測るかは、いかに教えるか、いかに学ぶかとは別なことです。

これを混同すると、たとえば、TOEICの試験問題集をやれば英語力が身に

つくというふうな錯覚が起こります。」(147ページ)

 

或いは、English Journalを出しているアルクでは、TOEICスコアアップ

指導者向けのクラスを開催していたことがありますが、そのクラスの説明と

して、

 

こんな方におススメです

◆ TOEIC対策の授業なのに「英語の授業」をしている人

 

というのがありました。

すなわち、TOEIC対策の授業は英語の授業ではないと言うことです。

TOEIC対策をしても、英語が伸びないと言うことです。

 

外国語のテストは、それぞれどの能力を測定しようかという目的がそれぞれ

あって作られていますので、「TOEICの点数が良くても全然話せない人が

いる」とか、「母集団が日本人と韓国人がほとんどで、その中で相対的な位置を

示したとしても絶対的なレベルが分からない」とかの批判はすべて的はずれ

だと言うことになります。

 

TOEICは相対評価ですので、自分の点数を上げたければ、自分より英語の

できない人を数万人連れてきてTOEICを受けてもらえば良いことに

なります。

(実際には過去数年間の実績をベースに計算するらしいので、数万人の人に

数年間協力してもらうことになります。それだけお金も時間もかけられる

のなら、勉強すれば良いでしょうというツッコミが来そうです)

 

「TOEICの点が良くても英語ができるとは限らないが、英語のできる人は

TOEICの点が良い」と言うことだと思います。

著者はTOEIC対策の学校も運営しているのですが、きっとそのような志の

高い学校なのだと思います。

 

 

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

■おまけ

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6年前にTOEICの試験を受けたのですが、その際に著者の「TOEIC TEST

900点突破 必須英単語」を買いました。

難しい単語がたくさん並んでいたので、最初の10ページで放り投げて

しまったのですが、その時のテストは990点でした。

 

当時は「TOEIC対策の単語集もたくさん出ているから、差別化のために他とは

違う、難しい単語を入れているのではないか」と思っていたのですが、

ちょっと違うようです。

 

単語集を手に取ると、外国語 => 日本語 と、日本語 => 外国語の双方向が

出来ないとダメだと思いこんで、そのように暗記しようとしがちです。

日本語の漢字でもそうですが、読める漢字に比べて書ける漢字はかなり

少ないです。(「薔薇」とか読めても書けません)

 

もちろん、これが使用頻度の高い漢字や単語であったら、双方向で自分の

ものにする必要はあるのですけれど、それを超えた語彙であれば、両方向で

同じレベルを目指すというのは高すぎる目標でしょう。また、その場合は

単語集などではなく、実際の使用の中でニュアンスを覚えていく必要が

あるでしょう。

 

(TOEICはインプットの試験ですから、英語 -> 日本語の方向だけ分かれば

良いと言うこともありますけれど)

 

本書96ページの図で言うならば、修得度0から10までのスケールの中で、

「6.単語を見た場合は思い出せるときと思い出せないときがあるが、文章で

使われているのを見るといつも思い出せる」というレベルまで行けば、

インプットとしては十分だと思います。

 

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発行者略歴

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澁澤寅彦 (しぶさわとらひこ) (ペンネームです)

1962年生まれ。福井県出身。証券会社の経理マン

 

2002年から2005年の四年間に、英仏伊の3カ国語それぞれで三冠

(ガイド試験、検定1級、EUのC2レベル試験)を達成した。

 

最近パワー不足です。

 

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メルマガ名: 語学の虎の巻[書評]英語・外国語学習法

発行者 : 澁澤寅彦 (shibu.tora@gmail.com)

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